カテゴリ:人間( 458 )

新刊・白石一文氏の小説を読んで

徳間書店発行の新刊『一億円のさようなら白石一文』を読了。

ブログ友たちの影響で読み始めました。何と二日間で読み私にしてはものすごく速い読書です。

表紙に「いまを生き抜く大人たちに贈る極上娯楽小説」と金色で記してあります。

白石一文氏の本はいくつか読んでいますがある時期からちょっと避けていました。

久しぶりに読みやはり力のある方ですね。

物語の内容は加能鉄平という主人公が妻・夏代が渡米した伯母からの莫大な遺産を結婚後も知らずにいて、その遺産を軸に展開していく夫と妻の心の綾がテーマなのです。

まさに現代社会の歪みが夫と妻を切り離していく・・・

舞台は東京から九州そして石川県金沢へと移り鉄平の街々の表現が細かに写しだされその地の食べ物や人々との繋がりが見事に描かれています。

この小説を読んでいる間中、ブログ友のh氏が作者のように感じてしまうほど状況が似通っている内容で白石一文氏とダブりながら読んでしまったのでした。

吉田健一の『金沢』という小説がありますが、その時代とまた大きく町並みが違って現代風になり常民(この言葉は宮本常一が使っていました)の立場で今の地方都市をリアルに表現しながら夫婦の葛藤を絡ませていくのでした。

最後のどんでん返しには驚愕です。

お金は恐い!!でもこんな沢山の遺産がありましたら私なら沢田美喜のようになりたい・・・。

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やはり私は古い・・白石氏は作品をおもしろくすることだけを考えてきたそうです。ほんとうにおもしろいでした。






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by madamegrimm | 2018-08-12 21:06 | 人間 | Comments(4)

二日レンタカーを借りて

 台風13号に踊らされ急きょレンタカーを借りて山あいへ行ってくる。

何年ぶりでありましょう、車の運転は・・・。

もう一度免許証を今年取得してから、教習所での更新試験以来の運転です。

親しくしていました山あいの知人、その地に我が家を建てた時からお世話になりました享年90歳のSさんが亡くなり葬儀に参加してまいりました。

晩年はご主人亡き後、旧家の大きな家をお一人で守られ気丈な人生を歩まれてこられた方です。

長い一生、本当にお疲れ様でした。そして沢山ありがとうございました。

心からご冥福を祈ってご焼香させて戴きました。

今年の猛暑は異常でそのような中、車の運転は少々心配・・・それも最近の乗用車の操作が複雑でキー無しでエンジンがかかり、サイドブレーキが左足の奥についているのです。

初めドライブにしても硬くほんの少ししか進まない・・・ヘンなのです。
アハ・・そのサイドブレーキがかかったまま・・・進むワケがない!

このような調子で隣のお方、心配と心労で眠った振り・・・

勘を取り戻した頃には高速道路を走っているのでした。

関東地方直撃予報の台風13号も遠のき立秋もむかえ少し凌げましたが又猛暑がやってきます。

今日は長崎原爆投下記念日、亡き人々を悼みます。





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by madamegrimm | 2018-08-09 20:39 | 人間 | Comments(2)

猛暑を体験すると

 人間の感覚も40℃前後の気温を体験すると10℃程低くなるとものすごく爽やかさに感じられこの日を逃しては・・と山あいへ行く最寄駅まで用事で足を延ばしました。

かなり暑い日差しでも日陰を選びながら歩いていると、ある古い家の周りをブドウの枝に覆われ、見事な小粒のブドウの房が青々と実のっているのをみつける。

平屋建てのお宅を一面向こう側までブドウの木でうまっているのです。

凄い!蔦の葉でうまっている家は時々見かけますがブドウの葉と房で覆われているのは初めて!

ワインの出来るブドウを発見すると私の心はくすぐったい。

今日もランチでグラスワインを飲み、おいしいワインを想像しながら葡萄の木を眺めた幸せを感じるのでした。

明日からの異常台風進路でどのように日本列島に襲ってくるのか・・・嵐の前の静けさ、無事を祈ります。

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by madamegrimm | 2018-07-27 21:23 | 人間 | Comments(2)

お茶会に誘われ

 ある都内の高層ビルより

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友人たちにお茶会へ誘われました。

個人のお宅で寛ぐ茶室

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若きお二人

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皆でプレゼントのひまわりブーケ、素敵な備前焼にはリンドウが・・・

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茶道具

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ご主人の甥御さまのお点前で美味しいお茶を戴いて幸せ・・・

久々のゆったり気分、ありがとうございました。

帰路、公園を通りましたらせみの抜け土と木々から暑いでーすと蝉の鳴き声

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明日も暑いでしょうか・・・。





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by madamegrimm | 2018-07-24 21:06 | 人間 | Comments(2)

川上未映子さんという作家

ブログ友の紹介で『あこがれ』というタイトルの新潮文庫の新刊を読みました。

名字の同じ川上は弘美さんを主に読み未映子さんの本は芥川賞をとられた時の『乳と卵』という大阪弁で記していられる文字は関東の人間には読みづらく以後ほとんど読んでいませんでした。

今回の『あこがれ』もページ数も少なく暑さ凌ぎに読み始めたのですが・・・

なんとなんと、やはり世の批評家たちは侮れません。評判になる意味と自分の浅はかさに苛まれています。

登場人物たちが小学6年生、スーパーのパン売り場のお姉さんのあだ名をミス・アイスサンドイッチと名付ける話から始まって展開していく物語にあっという間に吸い込まれていく・・・。

子共と大人の微妙な食い違いなど細かな観察力でコミュニティーを発展させていく文章にやはり凄い方なのでした。

ご紹介ありがとうございました。

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それにいたしましても今日の猛暑、暦の上では大暑だそうですが青梅市で40℃を超えました。お気をつけになってくださいませ。






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by madamegrimm | 2018-07-23 14:49 | 人間 | Comments(4)

ユートピアからディストピアになった現代・・と

 異常な暑さが続いています。

午後、近くへ買い物に出かけましたら自分の体感温度は38度位、集中豪雨に遭われた西日本の方々、そして救援に向かって仕事をされていらっしゃる方々、本当に本当にお気をつけになってください・・・。

そんな日々ですが昨夕のZeitungに「17年ぶりに新歌集を刊行」と歌人の穂村弘氏の事が大きく取り上げられていました。

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この方の作品はほとんど読んでおりませんがこの記事でしっかり穂村弘という方を把握しました。^^

丁度、先日、近くの本屋さんで文庫積みを見ていましたら、「未必のマクベス」(早瀬耕著)というタイトルの文庫に目が行き、エンターテイメント系なのでしょうか、第1位と帯に記されていて、後ろの解説をちらっと見ると、文芸評論家の北上次郎さんとおっしゃる方が出だしから「最初に書いておくが、恥ずかしながら私、シェイクスピアを読んだことがない。四代悲劇と言われるものが『オセロー』『リア王』『ハムレット』『マクベス』ということは知識として知っていても・・・・・・」と始まるのです。

むむむ、私も同じくしっかり読めてない・・・何か面白そうで求めてしまい607ページにも及ぶ長編推理小説に埋没してしまいました。

それが今の物理法則にしたがっていく現代社会の歪みが恋愛を絡ませながら企業秘密の大金の中でひとを殺していく物凄い展開でまさにマクベス王の生涯をじでいく物語なのでした。

現実を異化した穂村氏の作品『鬼太郎の目玉おやじが真夜中にさまよっているピアノの上を』

共通の何かが私をくるんでいます。

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何故かFotoが横向きになってしまいました。直すことができない・・・お許しを・・・








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by madamegrimm | 2018-07-15 21:02 | 人間 | Comments(2)

人間と自然が・・・

 ここ数日、相変わらずいろいろなことが起きており居た堪れない気持ちになって昨日は街中を歩き回って来ました。

関西九州地方そして日本列島広域に集中豪雨が押し寄せ被害に遭われた家々が沢山あり、心からお見舞いを申し上げます。

この国はどんどん壊れて行くような気がしてなりません・・・。

皆で優しさを持って助け合っていきたいものです。

高齢になってしまい行動範囲がだんだん狭められていく中、自分に何が出来るのかと気がついた時には反省ばかりが心を掠め、精神と肉体の衰えは避けられず、読書の醍醐味に浸っていても眼の疲れも儘ならずコマーシャルのように「字が小さい!」と怒鳴りたくなっても我慢するしかなく物語の面白さに惹かれて酷使してしまう有様・・・。

前に記したミステリー小説『彼女のいない飛行機』ミシェル・ビュッシ著(集英社文庫)を読了し、いやはや見事な展開と申しましょうかその前に読んだ『黒い睡蓮』も凄いでしたが推理小説にのめり込んでいく私は又あらたなミステリーと言ってよいのか次なる分厚い文庫本を読んでしまっているのでした。

世のいろいろなことの是非判断が鈍らせられてしまっている出来事に巷を歩いて人々を見て何かを掴もうとしている自分が居る

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七夕の日、銀座は大変な混みよう、和光前です。

ブラームスのシンフォニーを聴きたくブログ友の推薦盤を探しようやく池袋で

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いま聴きながらこのブログを打っています。

音楽と読書は人間の救いですね・・・。










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by madamegrimm | 2018-07-08 12:09 | 人間 | Comments(2)

映画『ゲッベルスと私』を観て思うこと

 今朝8時前、大阪地方に震度6の地震発生、お気をつけになってくださいませ。

昨日、映画を観終わった後すぐに神保町の岩波ホール10階が地震だったのでしょうか、微かの揺れを感じ館内大変な映画の後でしたので少し館内がざわめきました。

何事もありませんでしたが、しばらく静かだった日本列島の地震、今朝の情報であー、又・・・人ごとではありません。

そしてこの映画『ゲッベルスと私』原題は`EIN DEUTSCHES LEBEN’英語では『A GERMAN LIFE』を観て、103歳の主人公のひとつひとつの皺がドキュメンタリーの深い皺に繋がり人間の悪の力というものがあらためて浮きぼりになり、しばし呆然となって心痛みました。

昔、Mein Sohnが3歳ころ、夫とポーランドのアウシュヴィッツを訪れました。あのゲートをくぐった時、死者の魂がわたしを襲い1/3位の所でどうしても足が進まず、夫のみが先に進んでもらい、入口のところでじっと息子と待っていました。訪れていたある女性が私と小さな息子に非難の眼差しを投げかけています。

ここまで来ていながらあなたは何をしているの?と問いかけているのでしょうか・・・。

心塞いだ私は自分の弱さにどうしてよいのか・・・そんな思い出が甦ってくるのです。

ハンナ・アーレントのアイヒマンを連想し、このブルンヒルデ・ポムゼルと云う女性の語りは人間のその環境に置かれた立場を避けられない人間の弱さを表現しているように私には感じられました。

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この方の履歴を記します。

1911年1月11日ベルリンに生まれる。1942年から1945年までゲッベルスの秘書として働く。1945年、第二次世界大戦終戦後、ソヴィエト軍に捕らえられ、5年間、強制収容所を転々としながら抑留される。1950年に解放され、1970年の定年退職までドイツ公共放送連盟で働く。2017年1月27日、ミュンヘンの老人ホームで死去。享年106歳でした。

因みにこちらの映画はオーストリア産です。





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by madamegrimm | 2018-06-18 13:28 | 人間 | Comments(4)

『魂の秘境から』を読み

 先月下旬、Zeitungの批評に若松英輔氏の文を読み、この方・石牟礼道子さんの本を初めて拝読、こころ洗われる人間の美しい姿が浮かんでくるのでした。

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『魂の秘境から』石牟礼道子著(朝日新聞出版)は日本の社会の罪と罰を背負った厳しい人間の道のりにこの方は静かに幼いころからの思い出を綴りながら魂の秘境から私たちに詩の心で伝えてくれています。

評者の若松英輔氏の文を記させて戴きます。

`烈しい詩情が浮かぶ’
本書の最後の作品が発表された十日後、作者は逝った。文字通りの遺作である。
死は、すでに書かれている言葉の意味を刷新する働きを持つ。書き手がこの世を後にし、初めて浮上してくる意味の層がある。本書を読んでその思いを一層新たにした。誤解を恐れずにいえば、新しい石牟礼道子がここにいる。石牟礼道子による石牟礼道子入門といった趣もある。
 本書では「あの世からのまなざし」と、「石の物語」の二作が、ことに強く印象に残った。生者が死者に守護されている、そう彼女は感じ、生きていた。前者で彼女は、夢の働きとそこに現れる亡き者たちを、描き出す。後者で彼女は石を「星さまのしずく」と呼ぶ石屋の経営者だった父親の言葉にふれているが、この言葉はそのまま受け取ってよい彼女の世界観であり、宇宙観なのである。
 石牟礼道子の本性は詩人である。代表作「苦海浄土」も彼女は「詩」だと考えていた。だが、彼女の作品を初めて読む、という人には本書のような随想を薦めたい。そこには詩情はもちろん、物語も彼女の自伝も、豊かに記されているからだ。
 読者は、本書の言葉の中に耳には聞こえない彼方からのもう一つの「声」を聴くだろう。私たちはもう作者の姿を見ることはできない。しかしそのおもいは、かつてよりも明瞭に、烈しく感じることができるようにも感じられる
。(5月27日Zeitungより)

私も「アコウの蟹の子」や「海底の道」そして「流浪の唄声」などが印象に残りました。
心からのご冥福をお祈り申し上げます。







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by madamegrimm | 2018-06-14 11:07 | 人間 | Comments(4)

お洒落な題名の本

『雨の日はソファで散歩』種村季弘著(ちくま文庫)をゆっくり雨の日などに読み進め楽しませて戴きました。

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今ご存命でいらっしゃいましたら85歳位、2004年頃にお亡くなりになっていらっしゃいますがこの作品は遺作になります。

ブログ友・h氏のご紹介で彼は街角探検がご趣味でいらっしゃいますがこの文庫は敗戦後の東京の町並みがドイツ文学者・種村季弘(たねむら すえひろ)に寄ってその当時の文芸人たちとの関わり合いの中で繰り広げられる人間模様・・・知識豊富な内容に心躍らされ関東周辺がよく見えてくるのでした。

男の世界、この歳になっても知らないことだらけ、いいのだ、私は・・・オホホ

私の行きたい町は本の街・・・。











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by madamegrimm | 2018-06-10 10:30 | 人間 | Comments(4)

私の日常(madame grimm)


by madameoyou
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