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森 有正の本から

 昨日は啓蟄をむかえ本当に生きものたちが動き出しています。

 季節の中で特に‘春’は未来への明かりを示すがのごとく、こころをうきうきさせてくれる・・・。

世の中はそんな気持ちではいられないのですが!

人間の欲がまかり通っている社会はこれでもかこれでもかとIchたちを苦しめていきます。

ぎょっとして振り返ると目まいだけが・・・、と言ったのは太宰治でしょうか。

 森有正の本‘パスカルにおける「心情」の問題’の中で‘慰戯’フランス語で‘divertissement'(辞書には気晴らし、娯楽と訳されていますが・・・)についておもしろいことが書いてあります。
パンセ全体を貫く根本的な考えは「人間の存在はまず共同性において与えられているのである。」とパスカルは言う。パスカルはキリストの言葉として「もし汝がすでに我を所有しているのでなければ、汝は我を求めなかったであろう。であるから思い煩ってはならない。」人が何ものかを求めて働く時、人は白紙において求めるのではなく、必ず求めるように内側から促される。
 有正はいいます。ー‘愛’は神に向かうものであるから、創造の秩序に合致し、発展性を有する。
しかるに‘欲’はその原理が限定された自己自身であるから、本質的に自己閉鎖的であり、停止的であって、そこには新しい発展進歩はない。欲は限りなく自己を追求し、自己を拡大しようとする。しかるに人間存在は根本的に有限であり、自己閉鎖的存在である自己は必然的に自己の存在そのものから目をそむけ、他へ逃れようとする。ここに慰戯が成立する。

 まあ、抜粋なのでよく解からないかもしれませんが無限の愛に向かってIchは歩みたい。
by madamegrimm | 2008-03-06 12:13 | 人間 | Comments(0)

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