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読書で

あるブログを拝見していてノンフィクション作家‘大崎善生’と言う方の本が読みたくなり近くの本屋さんに探しに行きました。
目当ての品はありませんでしたが、どんな作品を書かれる人なのか数冊の中から‘ドナウよ、静かに流れよ’を選んでみました。
 なるほど!読みの遅いIchですが2日間で一気に読み終えました。
ノンフィクションなのでなかなかリアルに進行していきます。
 ドナウ川で入水した男女2人の個人的生い立ちによって話しが展開していき、かなりの人間の奥深いところまで想像出来ていく内容です。
まさに今の時代を象徴している。
Ichも同じような場所で体験してきているので事あるごとにふんふんと読み進みました。
ふんふんなんてあまりにも軽い表現で申し訳ございませんが亡くなったお二人の心が、又、両親の現代風行いが、作者のジャーナリスト的考えが、今の世を作っているのだ!と思ったのです。
終盤に広大なドナウ川に作者と通訳がたどり着くところはさすがにクライマックスでしたが。
2001年頃の事件ですがこういう作品にひと言もうしあげたいことで、クラシック世界の捉えが数年後の今、又、違う流れになっていてリアルに大学名が入っており作者の主観と偏見に読めてしまいました。
クラシックの音楽にかかわっている者には自分の才能を信じて生きていくしかないようです。
どんなことがあろうと真剣そのものです。
何処何処卒なんてこの国の一番醜いところなのです。
美を追求していく、ということは自分を掘り下げるしかない。
小説を書くということは本当に作者がよく見えてきます。
人間にしか出来ない芸術、美意識は結局のところ、個性まるだしの個人的世界である、と更に思った読書になりました。
ちなみに宮本輝のドナウ川の小説を思い出しあの川は魂が吸い付けられていくのかしら・・・。
by madamegrimm | 2007-10-22 20:14 | クラシックはお好き? | Comments(0)

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