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『翻訳教育 野崎 歓』 (河出書房新社)を読む

 未曾有の地震津波原発事故3・11から3年が過ぎました。

天災と人災のこの大震災は人々の心に深くしこりを残しています。

いつもながらの人間の謙虚さが問われているのです。

沢山の知識を持った方々が居る一方、知恵を持って対処できる方々が少ないのではないか、そんなことを想う昨今です。

ここ数日、体調があまり芳しくなく何か気晴らししたいと思っておりましたら、ブログ友人の記事より『翻訳教育』という本を知り、読みはじめました。

翻訳という仕事は、実のところ、それほど重きをおかず外国本を今まで読んできましたが、この本によって翻訳者の並々ならぬご努力とセンスが多々重要であることにあらためて気づかされました。

日本のパイオニアでいられる森鴎外や二葉亭四迷等の素敵なエピソードも記され、鷗外のゲーテ『ファウスト』の訳なども表現力の素晴らしさを語っています。

日本語で「ゲーテ」とカタカナでは記されますが、鷗外は「ギョオテ」と読んでいるなど、Ichも思い当たることが浮かんできました。

はじめてドイツ語の勉強を始めたとき、テキストに[Goethe]と記されています。「ゴエテ」?何これ?

ゲーテと知ったときの驚き!!今でも忘れません。鷗外先生は「ギョオテ」です。

恐れ多い大家に向かっての親しみを感じる野崎歓氏の文章です。

まさに生きるとは翻訳することです。

楽しみました。

『翻訳教育 野崎 歓』 (河出書房新社)を読む_b0105259_11495924.jpg

                          水に浮くラディッシュ
Commented by maru33340 at 2014-03-12 21:22
おようさん好みの本だと思っておりました(^^;
Commented by k_hankichi at 2014-03-13 07:37
読みたし読みたし。
Commented by およう at 2014-03-13 12:23 x
maruさま 本当に自分だけでは気付かない本でした。有り難うございます^^
Commented by およう at 2014-03-13 12:24 x
はんきちさま 是非読んでください^^
Commented by グッチャン at 2014-03-31 00:22 x
野崎歓さんって、赤ちゃん教育でも有名な方ですね。
「ゴエテ」?何これ?←面白かったです。
読んでみます。

「人間の謙虚さが問われているのです」
なるほど、本当にそうですね・・・・・・・・

Commented by およう at 2014-03-31 11:36 x
グッチャンさま コメント有り難うございます。初めて御目文字でございましょうか・・・^^
「赤ちゃん教育」はまだ読んでおりませんが、今を生きる野崎氏という感じの文章で楽しみました。
by madamegrimm | 2014-03-12 11:50 | 人間 | Comments(6)

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