当時のクラシック界
2012年 10月 26日
Ichの若かりし頃クラシック界を賑わしてくださっていた方々のエピソードが、グレン・グールドを中心にして「ふむふむ、なるほど・・・」などと分りやすい音楽史となって表現されています。
まだ2/3、最後まで早く読まなければ・・・。
先ほど最後まで読みました。
1950年~1960年頃までのグールドのコンサート・ピアニストとしての活躍が詳しく書かれていて、日本では彼に対する見方が偏見であったことが、かなりリアルになりました。
最近はCD等で高い評価になってきていて嬉しいですが、読んでいて演奏者の想像以上の努力はある意味、本人のみ知る世界であるということが、あらためて感じ取れました。
例えば、バーンスタインとの共演で、ブラームスのピアノ協奏曲第1番に対して、第一楽章と第二楽章が同じ4分の6拍子で、まるで繰り返しである、と。そしてグールドの発見はここにあった。第一楽章と第二楽章は実際にはひとつの楽章の二つの側面なのだという。だから、同じ4分の6拍子でなければならない。
このような解釈から指揮者と演奏家のトラブルにつながっていくのですが、いかにグールドが楽譜と真剣に取り組んでいることが見えてくるのです。まさに孤高のピアニストです。
大変な世界です・・・。