大江健三郎氏の「定義集」から

 読み進んでいるうちに‘もうひとつの前奏曲とフーガ’でハッとしました。

Ichが常に心から離れない‘森有正’氏のことが記されていたのです。

 ちょうど40年前の夏の朝、国際基督教大学のキャンバスへ、パリから集中講義に戻っていられた哲学者、森有正氏を訪ねました。・・・から文章がはじまります。

原発事故から大江先生の心を綴っているあたりの話です。

森先生に会うチャンスを与えられ、早朝のキャンパスでパイプオルガンの練習の後にということで大江氏は外で待っていられたようです。

しかし、先生の練習は終わったようですが正面に出ていらっしゃらない。ただ脇の武蔵野の気配の残るわずかな木立にまぎれ込むように頭を垂れた人影が立ち去っていった・・・・・・

この後はお読みになっていただきたいが、森有正先生のお人柄が如実にあらわれており、後、パリに戻られて客死という言葉があっているかわかりませんが亡くなります。

深い深い悲しみです。カール・リヒターのオルガンで情景が浮かんでまいります。

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by madamegrimm | 2012-09-17 17:16 | クラシックはお好き? | Comments(0)

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