人気ブログランキング | 話題のタグを見る

又、多和田さんの本

 先日東京堂をぶらぶら歩いていましたら又、多和田葉子さんの本に出会いました。

雲をつかむような話、いえ‘雲をつかむ話’というタイトルです。

彼女はドイツ・ハンブルグの方の話をよくなさるのできっとあちらの方にお住まいの事が多いのでしょうね。

非常に不思議なゆったりした文章でその中にむむむ?と心に響く箇所があったりして、う~ん、なるほどー、とうなってしまいます。

例えばドイツの図書館に入った時の表現に

{図書館独特の癖のある静寂に包まれる。人間のからだから湿気になって蒸発する不安やいらだちを書物たちの紙の暖かさが吸い取ってくれている。}

 まだ半分も読めていませんがのんびり楽しくページを捲っていけそう・・・。
又、多和田さんの本_b0105259_028679.jpg

               
Commented by k_hankichi at 2014-01-20 20:48
多和田さんの本、僕はこれでようやっと二冊目です。おようさんは沢山読み込まれている様子で、敬服します。僕もこの図書館のシーンにはとても感じ入っていました。本好きにしかわからない、しんしんとした静謐、そしてそれぞれの本から漂う香りの感覚が手に取るようにわかるのです。すごい描写だと思いました。
Commented by およう at 2014-01-20 21:53 x
はんきちさま コメント、嬉しく拝見しました^^
彼女の独特の言葉と言葉のつながりに雲をつかもうとしてふわふわととらえどころのない雲のように、多和田さんの心が母語の外に居るご自分との闘いからなんでしょうね。そして『雲をつかむ話』になって・・・。本当にすごい描写力です。
by madamegrimm | 2012-04-27 23:50 | 人間 | Comments(2)

私の日常(madame grimm)


by madameoyou