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カズオ・イシグロ著『充たされざる者』を読み終わり・・

 とうとう読み切りました。原文'THE UNCONSOLED'古賀林 幸訳での長編小説『充たされざる者』、カズオ・イシグロ氏の1997年頃の作品です。

丁度「日の名残り」でブッカー賞受賞された後、数年後の作品です。

設定は、世界的有名な天才・ライダーというピアニストがある小さな外国の町に降り立ったところから物語が展開していきます。

ドイツか東欧のどこかの町で繰り広げられる人間模様、そのコミュニティーの中での一人の孤立したピアニストがその小さな集団の町で時間や場所は右往左往し人々との関係があっち行ったりこっち来たり、ホテルとコンサートホールの迷路の中で自分の立つ位置が段々とあやふやになり、そのコミュニティーの人々から孤独へと追いやられていく・・・。

そして不思議な人間関係が常に客観的な世界に追いやられて両親をも遠い存在・・・その町の老ポーターの娘であるゾフィーとの関係もピアニスト・ライダーの彼女ではあるようなないような・・その子どもポリスも愛情深く接しながら・・

ミセスであるはずの女性たちがミス何々と呼んでいたり、それでも物語は人間の本質をつく語りが多くまさに充たされない気持ちで読み進めていく自分に気がつくのです。

ブリューゲルの絵を想像したり、不思議の国のアリスを思い出したり、人間の摩訶不思議の世界が私を虜に致しました。

この作品から後の『わたしを離さないで』や『わたしたちが孤児だったころ』へと進む意味が読みとれるのでした。

人間の孤独と申してよいのか、辛い経験や自分の直感が筆者を奮い立たせている作品の中にいつも感じることなのですがカズオ・イシグロ氏の子供への眼差しが優しく利発な男の子への表現力に素晴らしさを感じる私なのでした。

この11月は集中してカズオ・イシグロ氏によっての好い勉強をさせてもらい自分の生きてきた人生と照らし合わせながら人間をあらたに考えています。

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by madamegrimm | 2017-11-30 14:22 | 人間 | Comments(4)

読めど進まず

 朝起きるのが辛くなってきました。寒さの所為に致しましょう。

肩の冷えも感じ口の中が冷~たくなり老いて行く身体をひしひしと感じる今日この頃、友たちと謂れのある旅館を訪れる一泊旅行が決まり久しぶりの近未来への楽しみが出来ました。

その日まで風邪もひかず、体調を整えておかなければ・・・。

読書も目の疲れでページが進まず増してカズオイシグロ氏の翻訳物で文庫本千ページにもなる長編小説『充たされざる者』`THE UNCONSOLED'に挑戦しているのですが、少々読む意味が解らなくなっている自分に呆れ、作者の意図するものは何なのか・・・まだ半分も行かないのでただただ彼が語っている会話を追う・・・それでも最後まで読まなければ意味がないので活字を追う私、ノーベル文学賞という重たい賞をとられた方の作品なので「ミーハーね」と言われながら日本語に翻訳されている全部を読みたい私の意地なのです。

最後まで読み終わった自分にきっと感動するでしょう・・・。

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by madamegrimm | 2017-11-25 11:20 | 人間 | Comments(4)

寒さ一入

山あいに行く度にいろいろ用事発生、面白い家です。

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庭の落ち葉片付けに追われた昨日、今日は友人の家へお弁当持参で忘年会の相談を^^
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晩秋もそろそろ終わりです。






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by madamegrimm | 2017-11-20 22:41 | 樹木草花 | Comments(2)

流石霜月

 Novemberも中旬を過ぎますとよく言ったもので霜月という陰暦季語がピッタリの寒い一日の今日、平野レミさんではありませんが、いろいろな料理が頭をかすめ、変てこりんなアイデアが浮かんでくる日です。

うん十年も世界の料理を戴いていると、と申しても自分で作るものがほとんどですが、奥深い料理の世界、いつまで食せるか・・・今の内と思うと贅沢は出来ないものの、美味しい物を食べたいこの頃なのです。

今日も先日北海道の大きな赤蕪が売られていて求め、蕪ポタージュを作っています。

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美しいピンク色、昔東欧を旅した時、この料理が食卓に出され驚きをもって眺めたものですが、今は沢山の人々によって外国へ行ったり来たりで幅広く私たちを楽しませてくれています。

第二次世界大戦後、苦しみを解き放たれた私たちは戦争という人を殺し合う行為を放棄いたしました。

幸せとは何か、もう一度考え併せていきましょう。

先日、シャガールを観た帰り大手町のビル街を歩いてきました。

お堀の側のビルを見上げ50年前のオフィスガールとして短期間でしたが都電で通った事を懐かしみ、思わず携帯カメラを向けました。

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もう今はすっかり様変わりです。歳をとりました。

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by madamegrimm | 2017-11-18 19:10 | 未分類 | Comments(4)

思い出の2017年ボジョレ・ヌボー解禁日

今日は11月第三木曜日、恒例フランスワインボジョレ地方の新Vin解禁日です。

今朝から良いお天気で次姉の所属している地域美術展(アマチュア団体)へ作品を観に行く。
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都庁の横の木々が紅葉を始めています。

帰路早速にVinを買い求め思い出のフランスへの年月日を辿っています。

ひとり共に食したい品々を黙々とツマミを作り上げました。

そろそろ私だけの楽しみを繰り広げましょう。

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by madamegrimm | 2017-11-16 16:36 | フランス事情 | Comments(4)

『FRANTZ』を観る

 ブログ友ご紹介の映画『婚約者の友人』`FRANTZ'を観に銀座まで出かける。

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1919年第一次世界大戦すぐ後のドイツとフランスの人々の人間葛藤模様が表現されています。

現在でも両国の人々の潜在意識の中では私も両国滞在の経験から垣間見ることができました。

フランス語とドイツ語が行き交う中でフランソワ・オゾンと云うフランス人監督によって嘘をつかざるを得ない状況の切羽詰まった二人の男女物語・・・。

ウソをつけないついてはいけないと生きてきた私はこの女性アンナの強さに圧倒されました。

複雑なこころの綾を見事に二人は演じきっておりました。
アドリアン役のピエール・ニネという役者、パリを歩いているとよく見かける典型的フランス人・・・。

ドイツとフランスの裕福な家庭の戦後物語で音楽も美しく私冥利につきる・・・。

何故か、頭の中の音楽がブラームス交響曲第3番3楽章でしたか・・♪るるるーる~るるー♪と鳴っています。

帰路、交通会館地下の中華食堂で海鮮中華そばを食して戻る。

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食べ始めてから具沢山海鮮で思わずFotoを・・・。

追伸:フランツという題名のスペルにTが入っていてドイツ語では多分入らない。Tが入るとフランス語読みです^^ 
このような処でも国の違いが表現されています。


















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by madamegrimm | 2017-11-14 11:01 | 人間 | Comments(2)

ユニークなシャガール展を観る

 東京ステーションギャラリーで12月3日まで開催されている『シャガールーー三次元の世界』と題した平面と立体のシャガール世界を観る。

空を飛ぶユニークな男女《町の上で、ヴィテブスク》の絵が好きな私は会場3階の最初の展示でした。その後に続く《誕生日》という作品、愛し合う二人の心が創作となって独自の絵画に・・・。

シャガールの若き体感が見事に表現されていると想う。

絵画や版画の世界は今までに何度か作品を観てきたが、この度の展示は副題にもなっている三次元の世界のユニークさに圧倒される。

古代ギリシャ彫刻を想わせる・・いや、ロマネスク彫刻か・・もっと突き詰めると縄文時代の彫像までも想像してしまう人間の極みが20世紀のシャガールに乗り移った立体作品に魅了されました。

彼独自の素朴さも感じる素直な芸術家、私、いつも思うのですがユダヤ系の芸術家の才能には美術にしろ音楽にしろ奇跡と思う芸術を発揮し、人間を越えた力量が備わっている・・・。

《モーゼと十戒》こちらは水彩ですが石版彫刻もありました。

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良い展覧会でした。

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by madamegrimm | 2017-11-12 07:12 | 人間 | Comments(4)

引き続きカズオ・イシグロ作品読了

 2001年に単行本として刊行され2006年文庫本となりました早川書房発行の『わたしたちが孤児だったころ』`WHEN WE WERE ORPHANS'入江真佐子訳を昨日ようやく読み終わりました。

中国・上海の租界地域の話です。1845年にイギリスが上海に創設した開港都市で外国人がその居留地区の行政・警察を管理する組織およびその地域のことを租界というそうですが、第二次大戦中に消滅します。

テーマはそこに住むイギリス人の主人公パンクス・クリストファーが子どもの頃、近所の日本人家族の家の子・アキラと探偵ごっこなどをしたりして親しく遊んだ思い出が膨らんでクリストファーの両親がいなくなり、伯母の住んでいるロンドンへ孤児となって連れて行かれ1923年ケンブリッジ大学を卒業して私立探偵となり社会的地位を得て両親を捜しに・・・。

小説はPartⅠ・1930年7月24日 ロンドン
PartⅡ・1931年5月15日 ロンドン  PartⅢ・1937年4月12日 ロンドン
PartⅣ・1937年9月20日 上海キャセイ・ホテル  PartⅤ・1937年9月29日 上海キャセイ・ホテル  PartⅥ・1937年10月20日 上海キャセイ・ホテル
PartⅦ・1958年11月14日 ロンドン

と、このように7つのパートから成り立つ広大なその当時の中国にアヘンが充満しようとしている貿易社会に携わる人々のお話で、裕福なイギリス家族の中に生まれた主人公クリストファーの生涯が記憶の中からその時代の事細かな表現によって、いかなる社会事情の中であっても個としての人の存在を明確に書き記していく作品に圧倒されました。

見事です。

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by madamegrimm | 2017-11-10 13:50 | 人間 | Comments(2)

歴史の共通性

 昨日まで数日晴天が続き晩秋へ向かっての好きHerbst(秋)の体感です。

定期歯科の帰路、神楽坂下辺りを散策

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又、白鷺でしょうか優雅な姿で舞っていました。

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神楽坂の街並み

今日は小雨日和、ずーっとカズオ・イシグロの長編小説『わたしたちが孤児だったころ』`WHEN WE WERE ORPHANS'入江真佐子訳(早川書房)を今読んでいるのですが日常諸々があり、まだ半分位までしか読み進められていない・・・。

イシグロ氏の幅広いテーマに驚きを隠せないのですが、いつものように忘却の彼方の記憶を辿る形で物語が語られていく内容に時間をつくっては数ページの読書で内容を忘れるかと思いきやとんでもない実に推理小説ではない探偵小説風歴史の重みと民族の葛藤など大きな主題を抱えた凄い作品です。

早く読み切りたいこころ騒ぐ今の私です。










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by madamegrimm | 2017-11-08 15:04 | 人間 | Comments(2)

またも上野へ

良いお天気で、姉を誘い又上野へ。

不忍の池は晩秋
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上野駅中央口の上を見上げると早や熊手と云いましたか一の酉かな?

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老舗の帯締めの店の前を通ったり『井泉』というこちらも老舗のとんかつ屋さんで昼食、次姉と歩くと珍しい処への散歩になりました。

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『花月』という小さな入口のかりんとう屋さんにも・・・
まだまだIchは知らないところがいっぱい!







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by madamegrimm | 2017-11-06 19:35 | 未分類 | Comments(2)

私の日常(madame grimm)


by madameoyou
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