引き続きで恐縮です

 『Ⅰ.Frühling 春』のヘッセの詩を見ながらリヒャルト・シュトラウスの音楽を聴いておりますと、春の光が眩しいくらい輝き、春の訪れが今まさに溢れんばかりの情景が見えてくるのです。

Du kennst mich wieder お前は再び私に気づき
Du lockest mich zart, お前はやさしく私を誘う
Es zittert durch all meine Glieder お前が目の前にいることの幸せが
Deine selige Gegenwart! 私の体中をおののかせる!
     対訳は西野茂雄氏です。

もうすぐこの国も春が訪れようとしています。ヘルマン・ヘッセの時代も彼の地も春の美しさは絵にも描けないほどの花々が咲き乱れます。

春を待つ私です。

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by madamegrimm | 2015-02-23 16:09 | クラシックはお好き? | Comments(4)

 2月11日にジョージ・セルとシュワルスコップ盤で記しました訳詩を参照しながら
                                   
『春』         薄暗い洞窟のなかで、        
            私は長い間夢をみていた。
            お前の樹々と青い大空と、
            お前の香気と鳥の歌について。

            いまやお前は輝きと装飾のなかに、
            私の前に奇跡のように
            光をいっぱいに注がれて、
            横たわっている。

            お前はふたたび私を知り、
            やさしく私を誘う。
            お前の幸福な姿に
            私の身体はわなないている。
    詩:ヘルマン・ヘッセ
                              対訳:門馬直美


『夕映え』      私たちは悲しみも喜びも
            手に手をとって通りぬけてきた。
            いまやさすらうのをやめて
            私たちは高く静かな地で休もう。
   
            まわりの谷は落ちこみ、
            あたりは暗くなった。
            ただ2羽のひばりがなごり惜しげに
            夕もやのなかをのぼってゆく。


            ここにおいで、ひばりをさえずるままにしよう。
            眠る時刻になるから
            さびしさのなかで私たちは
            迷わぬようにしよう。

            おお広い静かな平和、
            夕映えのなか深く。
            私たちは疲れきっている
            これがことによると死なのだろうか?
    詩:アイヒェンドルフ
                                       対訳:門馬直美

2番目の『9月』と3番目『眠りにつくとき』はここでは省略いたしました。

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左のカラヤン指揮グンドラ・ヤノヴィッツのソプラノはリリックでいらっしゃいましょうか、やはりドイツのシュワルスコップの次をつぐドイツ・ソプラノ歌手として静かな感動を与えてくれます。

右の盤はクルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団で歌手はジェシー・ノーマン(Jessyi  Norman)でこの方はドラマティクソプラノですがこの曲をよく理解なさっている表現です。

みなさま凄いなー。
by madamegrimm | 2015-02-22 12:32 | クラシックはお好き? | Comments(2)

神保町再び

 毎日散歩するよう努力しています^^

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                      夕方・・・初のタブレットで

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ササキレコード店に寄り、R.シュトラウスのカラヤン指揮とグンドラ・ヤノウヴィッツのソプラノでVier letzte Liederを聴いております。

もう一枚、クルト・マズア指揮ジェシー・ノルマンのソプラノ、ゲヴァントハウスオーケストラで。

少々取り憑かれているようで・・・。
by madamegrimm | 2015-02-21 19:19 | クラシックはお好き? | Comments(4)

都美術館へ

 光と色のドラマ『新印象派』展へ行く。

冷たい雨の中でしたがその日はシニア冥利の一日、上野の森でゆっくり・・・。

プロローグ、1880年代の印象派のトップ展示はクロード・モネから始まりエピローグ:フォーヴィスムの誕生の終わりの1作はアンドレ・ドラン『コリウール港の小舟』1905年作で風景画の多い展覧会になっています。

その中で1887年から1891年新印象派の広がりでは珍しいベルギーのアントワープ王立美術館から出品されています『マリア・セート、後のアンリ・ヴァン・ド・ヴェルド夫人』(テオ・ファン・レイセルベルヘ作)1891年の点描画作品が印象的でした。

音楽家の家庭に生まれたこちらの女性像が左からの光をあびて美しくオルガンの前で気品に満ちた姿には良き時代がうつしだされています。あらためてオルガンの楽譜が横長であるのにも気づかされました。

スーラーはやはりいいですねー。

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上野の森でしばし休憩です。

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                                窓辺

展覧会を観終わった後、マクシミリアン・リュスという方の作品から思うことで、この時代1900年前後の工場街を描いているこの空気が今、世界中のスモッグとなって人間を脅かしています。
by madamegrimm | 2015-02-19 09:02 | クラシックはお好き? | Comments(2)

小石川植物園へ

 よい日差しにつられて買物に出ましたが強風にあおられ地下鉄に飛び込む。

何気なく都営白山駅に下車していました。おー、ここは小石川植物園のある駅です。

交差点白山下から植物園方面へ勾配35度位の急坂を500m程歩きますと右側の塀が見えてきます。

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正門はそこから下ったところにありました。昔、車で行きましたので(なるほど、このような場所に)と再確認です。

正式名は『東京大学大学院理学系研究科附属植物園(小石川植物園)と名付けられています。

入場料400円を払って風の強い中、広い敷地を散歩です。

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大きなクスノキの周りは椿の木々です。光源氏の名札がついています。

少し歩くと樹木林方面の標識が・・・

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巨木の白い木!モミジバスズカケノキ(スズカケノキ科)です。

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スズカケといえば灰田勝彦の歌にありました。古い・・・。

カンザクラが一本だけ咲いていました。

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寒空の下、枯葉を踏みながら進むと

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       旧東京医学校だそうで中には入れませんでしたが美しい建物です。

途中、柴田記念館を見、ウメ林を通り、何気ない外出が初春の風に煽られての命の洗濯でした。
by madamegrimm | 2015-02-16 09:15 | 樹木草花 | Comments(4)

今日土曜日、「久米宏ラジオなんですけど」を丁度点けましたら`5アンペア’で生活している方の話にぶつかり聞き入ってしまいました。若いサラリーマンの男性ですが凄い!

普通二・三人の家庭で少なくとも20~30アンペアのブレイカーをつけているご家庭が普通でしょうがどのようなのか聞いていきますと、まず電化製品をほとんど処分して、意外なのが洗濯機は多くて400ワットつまり4アンペアでぎりぎり使えるそうな。

ご飯やトーストなどはガスで・・・。クーラーが無くても夏は水浴びした後、扇風機で風をあてると最高に涼しくなるそうです・・・。

考えていくと500ワット以下の電気器具で生活出来ることが解りました。

極端ではいらっしゃいますが、生きていくうえで今の生活から充分倹約していけることを教えられました。

戦後からバブル期までこの国の異常な成長は何て贅沢を極めてきたのでしょう。

それだけの働きはしましたが、今こうして世界情勢が緊迫していく中、人間の力の多様性が問われています。

あまりにも忙し過ぎ・・・、教育、労働を強いられている組織、沢山の宗教、模索し続ける若者たち、その若者たちの親はほとんど戦後の教育のもとで民主主義に守られ今日に至っています。

これからの困難な時代を私たち年寄りはどのように融合し合っていけるのか考えさせられる日々です。

賞をとられた方々の小説やエッセイなどを読んでいましても個人の世界のみの狭い枠組みの中での内容が多く、個というものの捉え方が違うような気がしてなりません。

大人とは・・・。

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                           バン・ショウ(vin chaud)です。

 正直あまりおいしくない・・・。倹約ワインを求めてしまいました^^
by madamegrimm | 2015-02-14 22:23 | 人間 | Comments(4)

 この歌曲の素晴らしさはリヒャルト・シュトラウスが最後を意識しての作品と思われる内容でヘルマン・ヘッセの詩集からインスピレーションを得て3曲が完成したことです。

その3曲のヘッセの美しい詩を記します。

第1曲:春             (西野茂雄氏訳)

ほの暗い洞穴の中で
私は長い間夢をみていた、
お前の樹々のことを、青い空のことを、
お前の芳香のことを、小鳥の歌のことを。

いま、お前はヴェールをぬいで、
きらめくようなよそおいをつくし、
光を溢れこぼれさせながら、
奇跡のように、私の前にいる。

お前は再び私に気づき、
お前はやさしく私をいざなう。
お前が目の前にいることのしあわせが
私の体中をおののかせる!

1.Frühling

In dämmrigen Grüften
träumte ich lang
Von deinen Bäumen und blauen Lüften,
Von deinem Duft und Vogelsang.

Nun liegst du erschlossen
In Gleiß und Zier
Von Licht übergossen
Wie ein Wunder vor mir.

Du kennest mich wieder,
Du lockest mich zart,
Es zitterst durch all meine Glieder
Deine selige Gegenwart! (ヘルマン・ヘッセ詩)


第2曲:9月

花園は悲しみに沈んでいる、
雨がつめたく花に降りそそぐ。
夏が、その終わりに向かって
音もなく身をふるわせている。

高いアカシアの枝からひとひら、またひとひら
葉が、金色のしずくとなって散りしく。
夏はいぶかしそうにもの憂い微笑を洩らす、
ほろびてゆく花園の夢の中で。

しばらくはなお、ばらのかたわらに
いこいを待ちのぞみながら夏はとどまる。
やがてゆっくりと、その(大きな)
疲れたまなこを夏は閉じる。

Ⅱ:September

Der Garten trauert,
Kühl sinkt in die Blumen der Regen.
Der Sommer schauert
Still seinem Ende entgegen.

Golden tropft Blatt um Blatt
Nieder vom hohen Akazienbaum.
Sommer lächelt erstaunt und matt
in den sterbenden Gartentraum.

Lange noch bei den Rosen
Bleibt er stehn, sehnt sich nach Ruh.
Langsam tut er die(grossen),
Müdgeword' nen Augen zu.             (Hermann Hesse詩)


第3曲:眠りにつこうとして

一日の営みに私は疲れ果てた、
私の切なる願いを、星のきらめく夜が
やさしく受け入れて欲しいものだ、
疲れた子供を抱きとるように。

手よ、一切の行為をやめるがよい、
額よ、一切の思考を忘れるがよい、
いま、私の感覚のすべては
ひたすら眠りに沈みたがっている。

そして、魂は誰のも見張られることなく
自由な翼を張って漂おうとしている。
夜の魔術的な世界の中で、
深く、千倍にも生きるために。

Ⅲ.Beim Schlafengehen

Nun der Tag mich müd gemacht,
Soll mein sehnliches Verlangen
Freundlich die gestirnte Nacht
Wie ein müdes Kind empfangen.

Hände laßt von allem Tun,
Stirn vergiß du alles Denken,
Alle meine Sinne nun
Wollen sich in Schlummer senken.

Und die Seele unbewacht
Will in freien Flügeeln schweben,
Um im Zauberkreis der Nacht
Tief und tausendfach zu leben.              (Hermann Hesse詩)

4曲目の「夕映えの中で」はアイヒェンドルフ(Eichendorf)という詩人の歌詞です。
対訳だけ記します。

第4曲:夕映えの中で

苦しみにつけ、よろこびにつけ、
ぼくらは手をとりあって歩んできた。
さすらいの足をとどめて、いまぼくら(二人)は
静かな田園を見晴らす丘でやすらう。

ぼくらのまわりに、谷々がおちこみ、
空ははや暮れかかっている、
二羽のひばりだけが、昼の名残を追って
まだ夕もやの中にのぼったままだ。
こっちへおいで、ひばりがさえずるにまかせてー
じきにもう眠りの時間がくる、
この二人きりのさびしさの中で
ぼくらははぐれないようにしよう。

おお、このひろびろとした静かな平和!
こんなに深々と夕映えの中で染まって。
旅の疲れが重くぼくらにのしかかっているー
ひょっとしたら、これが死だろうか?

こうして日本語を記していますと、やはりドイツ語の詩も記したく・・・

Ⅳ.Im Abendrot

Wir sind durch Not und Freude
Gegangen Hand in Hand.
Vom Wandern ruhen wir (beide)
Nun überm stillen Land.

Rings sich die Täler neigen,
Es dunkelt schon die Luft,
Zwei Lerchen nur noch steigen
Nachträumend in den Duft.
Tritt her, und laß sie schwirren,
Bald ist es Schlafenszeit,
Dass wir uns nicht verirren
in dieser Einsamkeit.

O weiter, stiller Friede!
So tief im Abendrot.
Wie sind wir wandermüdeー
Ist dies etwa der Tod?       (Joseph von Eichendorf詩)

ひばりの鳴き声のところなどオーケストラの木管のトリルの美しいこと!

とうとう4曲ぜんぶ記してしまいました。

アッカーマン指揮の『春』の光を溢れこぼさせながら・・・の美しさはシュワルツコップの若さと共に輝いています。

4曲目の『夕映えの中で』はやはりジョ-ジ・セル指揮にはかないません。最後に消えていくような静寂の美は何も言えないくらい・・・。

美しいです。










 
by madamegrimm | 2015-02-11 11:50 | クラシックはお好き? | Comments(3)

 外の明るい春の光に誘われて街に出かける。

まだ寒さはどうも最高潮のようです。

好きな屋上にはパンジーが

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とうとう見つけました。ジョージ・セル版を^^

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1965年セル指揮ベルリン放送交響楽団『4つの最後の歌』です。

何てのびやかな余裕のあるセルのオーケストラと円熟味のエリーザベト・シュワルツコップの歌声!

前のアッカーマンの指揮と聴き比べているところです。

リヒャルト・シュトラウスのこの曲を聴いていますとドイツの奥深い森を想い起こさせられ、グリム童話の世界にも誘う『ヨリンデとヨリンゲル』や『めっけ鳥』その他沢山の童話が思い浮かぶのでした。
by madamegrimm | 2015-02-10 16:10 | クラシックはお好き? | Comments(3)

 何故そのようなことが起こるのか・・・不思議です。

もう一度やり直し・・・トホホ

春の色

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いつもの花屋さん、スイトピーとバラ。

母のところへ行って、今日はシャンソンの『ロマンス』を歌ってきました。

今、フランスのノーベル賞作家、モディアノの4冊目、『失われた時のカフェで』(平中悠一訳)を読んでいますがこの「ロマンス」という歌詞のような小説・・・。

図書館で順番待ちしてよかったー。何をいいたいのかな?パルドン!

ロマンスの歌詞は   おとずれしロマンス  とわにうるわし
               ほほえみのひかり  まちにあふるるー
               パリー ひそやかに  こいをかたりぬー
               あつきおもい しるや  いとしのきみー
フランス語で Ces mots charge's de romance, Comme un matin qui sourit,
C'est un amour qui commence Dans le printemps de Paris--
Paris, qui n'est a` personne, Est a` toi si tu le veux.
Mon amie je te le donne Ce cadeau c'est pour nous deux.

ドレミで   ラシドレミレド レーシー  シドレファミ♯レミー  
        レミファラソファミードー シドレミドシラー
        ラ♯ソー、ラシレドシーラー  シドレファミ♯レミー  
        レミファシドレ ミードラー ドシーラ♯ファーラシー

モディアノはこちらの本の中でこのような文を記しています。
人は大人にはならない。過ぎてゆく年月の中で、多くの人々やものごとがあまりにも滑稽でとるに足らないことが結局判ってくるので、そういった全てをあなたは子どもの頃とおなじ目で見るようになる。
by madamegrimm | 2015-02-07 21:12 | クラシックはお好き? | Comments(2)

 今日は立春です。しかし寒い・・・。明日からはまた雪になるかも・・・。

先日、副都心線に乗って「みなとみらい駅」の横浜美術館まで行ってきました。

前回と違う出口に出てしまい方向音痴になってぐるぐる標識もなくようやくこのような外に。

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学生さんに横浜美術館はどちら?と聞いてしまう。情けない・・・。

右に曲がって左手にありました。あれ?右真直ぐ行けば何のことは無い、A3の出口方面のビルがあるではありませんか。ホーム前方の方の出口を出れば何でもなかったのにー!

ホイッスラーの回顧展です。

世田谷美術展でジャポニズムの巨匠たちの作品を観ていましたので、たしかその中にもホイッスラーはありましたと思いますがこの時代の方たちの作品は大変ジャポニスムと言うだけありまして、日本人の目線と共通したものに感じられ、違和感なく観てまいりました。

1人の画家の一生が垣間見られます。

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この作品は『ノクターン:青と金色ーオールド・バターシーブリッジ』1872年頃描かれたようですが、日本の広重の版画の構図からヒントを得たノクターンシリーズの一枚です。

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この少女像の強い眼差しは何を意味するのでしょう。『ライム・リジスの小さなバラ』という題がついています。

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『白のシンフォニーNo2:小さなホワイト・ガール』 この絵も不思議です。横顔のモデルと映っている寂しげな表情と何となく合っていない。そこだけ凄くきになりながらこの麻のドレスの表現力の素晴らしさ!そして団扇や陶器のジャポニスム。

その他初期の作品でありましょう、ブルターニュのゴロゴロとした砂浜に一人の女性が横たわっている風景画などは頑張っている画家の姿が浮かんでくるのでした。

静かに一人の人間画家を見させていただきました。

帰路、元町・中華街駅まで行き、駅の広告看板を見て、珍しい焼きそばのFotoにつられ捜してその店に入りました。がっかりです。写真の中味と全くちがう海老もパプリカも何も入っていない豚肉ちょろっと、もやしのみの蓋をしているような焼きそばで、しかたなくお酢とラー油をたっぷりかけて食べてきましたが、もう訪れないでしょう。

山下公園で海を見て帰る。

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by madamegrimm | 2015-02-04 12:22 | クラシックはお好き? | Comments(6)