青空の見える今朝からのお天気模様、気温もそれほど寒くなく室温15℃。

気忙しくなる明日からのことを考える前に、しばらく遠ざかっていたグリム童話の事を考えています。

日本ではグリム童話の批判がよく取沙汰されていますが、たしかに残酷な話がたくさんあります。しかし童話は空想の世界の話ですから、現実の感覚やモラルをあてはめて、とやかく言うのは、無理なのです。(高橋健二の文より)

メルヒェンという言い方もはっきり定義することができないもので、他の外国語でも英語ではfairy tale,フランス語ではconteとなりますのでメルヒェンの感じからはかなり離れています。

das Märchenを辞書でひきますとおとぎ話、童話、昔話、作り話、とでております。

つまり空想から出ているので、いつどこでというようなはっきりした内容は無く、ブレーメンとかローマとごくわずかの地名は出てきますがその土地の出来事ではないのです。

アンデルセンのような創作童話とは異なる、グリム兄弟によって集められた作者不明の昔話なのであります。

そのようにグリム兄弟によって集められた210話の中から、まだこのブログに記していない方言童話の一つ『漁夫とその妻』を簡略に記してみます。

グリム童話第19話『漁夫と、その妻』(高橋健二訳)又は初版吉原両氏の訳では『漁師とおかみさんの話』

むかし、漁夫とその妻がいっしょに海のすぐそばの小さな小屋に住んでいました。漁夫は毎日出かけて、つりをしました。あけてもくれてもつりをしていました。
つりざおをもってこしかけてつりをしていると、うきがぐっと深く水底にしずみました。ひきあげると大きなかれいがあがりました。かれいは漁夫に言いました。
「ねえ、漁師さん、お願いです。わたしの命を助けてください。わたしはただのかれいじゃありません。のろいをかけられた王子です。わたしを殺したって、なんのたしになりますか。わたしはおいしくなんかありませんよ!わたしを水の中にかえして、泳がせてください。」
「いいよ、そんなにおしゃべりしなくてもいいよ。口をきくかれいなんか、泳がせてやるとも」と漁夫はいいました。そして、すんだ水の中に入れてやりました。かれいは水底へくぐっていき、ひとすじの長い血をあとに残しました。そこで漁夫は立ちあがって、妻のいる小さな小屋に帰りました。
「あんた」と、妻は聞きました。「今日はなんにもとれなかったのかい?」「うん」と漁夫はいいました。「かれいをつったがね。そいつが、自分はのろいをかけられた王子だっていうので、また泳がせてやったよ。」「あんた、なんにもたのまなかったのかい?」と、妻はききました。「いや、何をたのんだらよかったのさ?」と、夫はききました。
「ほんとにいつまでたっても、こんな小屋に住んでいるのはいやだよ」と妻はいいました。「くさくって、気持ちがわるくなるよ。小さい家を一軒ほしいっていえばよかったのに。もう一度行って、かれいを呼びなさいよ!小さい家が一けんほしいんだって、いいなさいよ。きっと願いをかなえてくれるよ。」「いや、どうしてまたいけるかね?」と、夫はいいました。「だって、あんた、かれいをつかまえて、また泳がせてやったんでしょ。きっとかなえてくれるよ。すぐいきなさい!」と、妻はいいました。それでも夫はいきたがりませんでしたが、妻にさからうのもいやでした。それで夫は海へ行きました。
行くと、海はすっかり緑色と黄色になって、もうすみきってはいませんでした。そこで漁夫は立ち止まって、言いました。
「ちびさん、ちびさん、ちょっときて、
かれいさん、海のかれいさん、
うちの女房のイルゼビルったら、
わしのいうようになってくれん。」

すると、かれいが泳いできて、「おかみさんはいったい何が望みなんです!」とききました。「いやはや」と漁夫はいいました。「わたしがあんたをつかまえたものだから、女房は、何かたのめばよかったのに、というのさ。女房は、もう小屋に住むのはいやだって。小さい家が一けんほしいって。」「帰ってごらん。おかみさんはもう家をもってるよ」とかれいはいいました。
そこで、夫は帰ると、妻はもう小さい漁夫の小屋にはいませんでした。そのかわりに、いまは小さい家が一軒たっていました。そして妻は戸の前の椅子にこしかけていました。そして、妻は彼の手をとっていいました。「さあ、入ってごらんよ。ずっといいよ。」そこで、ふたりは中にはいりました。家の中には、小さい玄関と小さいこぎれいな居間と寝間があり、めいめいにベットがありました。台所と食事をする部屋があり、どこにも一番上等の道具がそなわっていて、きれいにならんでいました。すずやしんちゅうの器も、そろっていました。うらには小さい空き地があり、にわとりとあひるがおり、野菜や果物の木のある小さい庭もありました。


こうして、一週間、二週間と過ぎると、妻は不満がつのってきて、夫に再度、次なる高い望みに話は展開していくのです。二回目にひらめさんに頼むものは《石垣のある城》。三回目は《王さまに》。四回目は《皇帝に》。
五回目には《法王に》。そして六回目にはとうとう《神様に》。

ひらめの海の環境はそのつど、どろどろとくさってゆき、風がふきまくり、嵐になり、家いえと木々が吹き倒され、山がふるえ、岩が海にころがりおちるのです。空はまっ黒く、かみなりが鳴り、いなびかりがします。海は、教会の塔や山のように高い黒い大波をたてました。
そんな中で漁夫は最後のひらめさんを呼びます。
‘Manntje,Manntje,Timpe Te,
Buttje,Buttje in der See,
myne Fru de Ilsebill
will nich so, as ik wol will.'   (No19. Von dem Fischer un syner Fruより)

神さまになりたいと言った漁夫にひらめは「帰ってごらん。おかみさんはもうもとの漁夫の小屋のまえに腰掛けているよ。」
そこにふたりは、今日までまだ腰かけています。

このように民話の様が実に刺激的に記されていて、欲にはきりがなく元もこもなくしてしまうお話には、圧倒されるのでした。

このグリム童話第19話は方言語なのでよく理解できない単語が私には多々ありましてドイツ語では記しません。
[PR]
by madamegrimm | 2014-11-30 13:38 | グリム童話ってすごい | Comments(2)

懐かしいソング



もうすぐクリスマスがやってきます。

ひと足早めのホワイトクリスマス、フランク・シナトラの歌、昔、英語で歌いたくて練習したのでした。



こちらはビング・クロスビーとダニー・ケイ。
[PR]
by madamegrimm | 2014-11-28 23:26 | 未分類 | Comments(2)

精神の自由とは・・・

晩秋も終わりに近づいて来ていて連日の雨から外は湿気をおびた枯葉がベターっと地面を覆っています。

今朝は少し晴れ間も見せてくれましたが一段と寒さが益してきています。

少し疲れ気味のようで外の空気を吸う元気もいま一つ。

家にある本を再読している今日この頃、吉田健一の『葡萄酒の色』(岩波文庫)の後ろの解説に富士川義之氏とおっしゃる方が記していられますが、それを読んでいて翻訳も一種の批評と述べている吉田健一氏のことを事細かに記していられます。

逐語的な訳を推奨する吉田氏は例えばシェイクスピアの十四行詩の18番、始めのところです。

君を夏の一日に喩えようか。
君は更に美しくて、更に優しい。
心ない風は五月の蕾を散らし、
又、夏の期限が余りにも短いのを何とすればいいのか。--吉田健一訳


君をしもたぐへつべきか、夏の日に
うるはしさ、おだやかさ、君はまされり。
あらき風、五月(さつき)の愛(は)しき芽を落し、
夏占むる時のかぎりの短かさよ。--竹友藻風(たけともそうふう)訳


君を夏の日にたとえても
君はもっと美しいもっとおだやかだ
手荒い風は五月の蕾をふるわし
また夏の季節はあまりにも短い命。--西脇順三郎訳


日本語のその言葉にからまるいろいろなイメージがその訳者の姿に映るのでした。

詩の目的は精神の自由であるようで、言葉を通して美しい表現ができたらどんなにこころの幸せに繋がるか・・・
[PR]
by madamegrimm | 2014-11-27 14:59 | 人間 | Comments(4)

雨降りの日々

昨日から雨が降り続いています。地面は紅葉の葉がへばりついて動こうともしません。

冬に入る前の晩秋のしっとり感です。

一昨日の夢が珍しくいつまでも記憶に残っています。

何故か公園で椅子に腰かけいつのまにか疲れ切っている身体が熟睡に陥ってしまい、その隙にハンドバックから財布がぬすまれてしまっていました。

あー、どうしましょう!カードも現金も全てスッカラカン・・・。

途方に暮れながらバス停まで歩いて行きましたら、何と母と姉がバスを待っているのです。

まー、歩けない外出もできなかった百歳の母が不死身(意味は漢字のごとく)になってしまった・・・。

凄い!あー私はどうしたらよいのか、気持ちが焦ってくるところで目が覚めました。

その日は母の様子を見に行く日、変わりなく元気でした。

いつものように歌を一緒にうたい、またまたリクエスト曲がちあきなおみの『喝采』を歌って・・です。ネットで調べなければ・・・

盆栽のもみじも赤く色づいていました。

b0105259_1951536.jpg



都内の家のガス湯沸かし器が壊れてしまい寿命で先ほど取り替えてもらい、やれやれ・・・。

師走も近づいて来て考えるだけで疲れてきました。

出費はかさむし、日に日に老化、がんばれおよう!

b0105259_2012374.jpg

[PR]
by madamegrimm | 2014-11-26 20:01 | 人間 | Comments(4)

 22日の夜に起こりました長野北部の地震(震度6)にはあらたな地震国を考えてしまっています。

最近頓に大きな地震や災害が日本中に発生していることに心奪われます。

今回の長野の、のどかな山間での地震では不幸中の幸いは亡くなられた方がいられなかったことはホッと胸を撫で下ろします。

地域の皆様方の強い絆が尊い命を守ることに繋がったようで、恐怖の中での皆さまの力には本当に頭がさがります。

まだこのような人間の愛が残っているのだと、建物が無残な姿になってしまった写真を見ながら思うのでした。

どうか被害を受けられた皆々様、まだ余震が続いているようです。お身体気をつけられてがんばって下さい。心からお見舞い申し上げます。

挨拶も、し合えない寂しい世の中から微かな光を戴いたような気がします。

都会の淋しさはこころの絆がないことです。

ブログ知人m氏から松本竣介の絵を紹介くださっていますが、わたくしも図書館で画集を見ておりましたら『都会』という絵に出合いました。

b0105259_1193742.jpg


実物は観ていないのでこのFotoからだけでは説明まではできませんが、殺伐としたイメージが都会には昔からあります。

その中で自分を持って生きていく力は並大抵のことではありません。

図書館から帰路歩きながらある駅商店街にいつの間にか辿り着きました。

リニューアルしたビルに開店したての一階は個々の商店の集まり、二階には「ガスト」が入りました。

どのような感じか上って行きました。

ちょっとひとやすみ・・・

b0105259_11182298.jpg


赤海老の唐揚げとビール一杯。ふむふむ・・・。



繋がりのない今日のマイブログ・・・*_*;
[PR]
by madamegrimm | 2014-11-24 11:19 | 未分類 | Comments(4)

ボジョレヌヴォーと共に

 実はあまり拘りたくないのですが身体が動いてしまうこの現象は・・・。

若き頃から慣れ親しみましたフランス・パリでの生活からワインつまりvinですがフランス料理には欠かせない大切な飲み物でした。

沢山の種類の中から料理と合わせてvinを選ぶ楽しみは料理をするものにとっての醍醐味です。

肉料理に合う赤ワインは比較的外れないボルドー地方メドック系を求めコクのある味わいに幸せを感じたものです。

ブルゴーニュ地方のワインは色が美しくワイングラスも幅の広い大き目のグラスなので地方料理の手作りシェフの味と共にワインが生きるのでした。

そのような思い出の中、毎年11月の第三木曜日はフレッシュなボジョレ・ヌヴォーの蓋を開ける日なのです。

その年の出来具合をフランス中が喜び合う風習は農業国でもあるフランスの国の楽しみでもあるのです。

フランスかぶれとお咎めを戴きそうですが・・・なんとそれが日本の国にも伝わってしまいました^^

8時間早いこの国の解禁日、今年もた~くさん出回っていました。

年々、日本的味になってきているようですが、コクはありませんが口当たりの良いフルーティワインと共に昨夜は寒い雨降りの夜、ワインに合う日本的料理で秋の終わりを乾杯したのでした。

メニューは、
*モッツアレラチーズとトマトのオードブル、ゆでアスパラガスと共に。
*骨を取った鱈の空揚げマリネー(玉ねぎピーマン赤唐辛子千切り入り)
*大根とブリのあら煮
*カシューナッツ、ハム類適宜

年に一度のボジョレヌヴォーとは拘りの我現象であるのでした。

b0105259_1305561.jpg

[PR]
by madamegrimm | 2014-11-21 12:20 | 「新」文章で綴る料理 | Comments(6)

 昨日の昼下がり、都心へ散歩。

b0105259_10153162.jpg

ある屋上です。

b0105259_10173229.jpg

新幹線が見えたのですが・・・

b0105259_1018846.jpg

かわいいお花たちが・・・

b0105259_1019214.jpg

帰路、JR最寄駅のイルミナーション

今日はボジョレヌボーの解禁日、買物してきます^^
[PR]
by madamegrimm | 2014-11-20 10:21 | 未分類 | Comments(5)

同年の巨匠たち



しばしお聴きください^^

会場は南米・・・。

Hankichi氏に触発され、アルゲリッヒを観ておりましたらお二人のピアニスト、バレンボイムとのデュオに出あいました。

流石です。

タダの人のIchは、同年の70代、運命と努力のお二人に圧倒されました。
[PR]
by madamegrimm | 2014-11-18 12:12 | クラシックはお好き? | Comments(4)

用事で早朝山間へ

 土日、晴天に恵まれ晩秋を楽しもうと山間への最寄駅は登山客でいっぱい!

びっくりいたしました。土曜の朝8時前に駅に到着いたしましたら、バス停は登山客の行列で50人近く並んでいます。

うわ~、一時間近くも立って行くなんて・・・、と思いきや、バスの社員が人数を数えて何と臨時便をもう一台つらねてくださったのです。

さすが地元・・・、自家用車を乗っていた時にはまったく気がつかない情景で、なるほど、臨機応変になることを知ったのでした。

こちらの山は中級程度の山が連ねていて都心からも近く登山をする方たちの人気の山々だそうです。

庭の山茶花も満開でした。

b0105259_21285598.jpg


朝もやの道は晩秋・・・

b0105259_21303076.jpg


裏山のイチョウの大木も色づいています。

今年の銀杏は動物たちのごちそうになってしまったそうです。

b0105259_21395710.jpg


今日も川は静かに流れていました。

b0105259_21355746.jpg


シラサギも飛んでいましたが写せなかった・・・残念。

b0105259_1732156.jpg

[PR]
by madamegrimm | 2014-11-16 21:37 | 未分類 | Comments(2)

今晩はお鍋

 寒くなってきました。

昨日、家の買い置きのバターが切れましたので近くのスーパーを見ましたらバター・マーガリン売り場にバターが見当たらないのです。変だなーと思いながら家に帰りパソコンでネットをみていましたら、何と全国的にバター切れなのだそうです。

あれあれ、これは困った、こうなるとこの国の人々は昔のトイレットペーパー不足のごとく、バター不足でみ~んな買いあさります。私もバターはあれば気にならない食材ですが無いとなると、これまた大変・・・。

今日は早速少し遠いスーパーまで足をのばす。

ありましたが何と160g通常の3倍の値段がついていました。それも瓶詰・・・

b0105259_1222212.jpg


贈答品用でしょう、3瓶のみ。仕方ない、一瓶求めました。

今晩は大根おろしとポン酢をつけて、鱈の切り身(骨抜きがありました^^)、骨付きひなどり、お豆腐、キノコ、白菜、春菊、長ネギ、そして貴重なバターをほんの少しのせて戴きましょっと。

b0105259_12285099.jpg

 今日のはなみずきと青空
[PR]
by madamegrimm | 2014-11-14 12:30 | 「新」文章で綴る料理 | Comments(2)