Oyo-の日々

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私の日常(madame grimm)

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はちゃめちゃの日々

 先日から一貫性のない日々が過ぎていきます。

乱読している本。何故か山積になってしまっています。
 *風花(川上弘美) *幸福な死(カミュ) *老いの生きかた(鶴見俊輔) *雁(森鴎外) *恋(小池真理子、直木賞受賞作) *陰翳礼讃(谷崎潤一郎) *エクソフォニー(多和田葉子、リピート) etc.・・・

中途読みのBuchばかりです。

そして一昨日は渋谷で映画「白夜」を観る。ドストエフスキーの原作ではありますが、何か腑に落ちない・・・。若い俳優がものたりない・・・。夜のポン・ヌフの退屈さ・・・。あー、パリへの郷愁が薄れてきている・・・。やはり、本がいい・・・。

昨日はMeine Tochterと久しぶりに飲む。少し郊外で会い、帰路、各駅に乗り換えられず、池袋まで連れて行かれ、あらあらと同じ電車でマイ駅に戻る。フー

本日、食料品買い出しで自転車を乗り回す。

 よく通るある駅の花屋さんです。ここを通るの好きなんです。

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by madamegrimm | 2012-10-31 23:44 | 人間 | Comments(0)
 図書館で取り寄せてもらいました多和田葉子著「犬婿入り」(1993年芥川賞受賞作)を借りてきました時とだぶり、神田神保町のブック・フェスティバルが昨日今日開催されていて、昨日ぶらっと行って来ました。

お昼過ぎのせいでしたか、すごい人人人・・。古書などゆっくり見ること出来ない!人におされながら、東京堂の二階キャフェに入り、本を読みながら、窓辺で人々の行き来を楽しんできたのですー。

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              恒例の古書競り市です。

今日は雨降り、お気の毒・・・、少しは賑わっているかしら。

そうそう多和田さんの本です。芥川賞作品と一緒に「ペルソナ」という題の作品が載っていました。Ichはこの方が大変おもしろく彼女らしい内容です。

ペルソナとは、一般的に言えば、仮面という意味のようですが、ところどころにその表現が垣間見られるのです。

主人公の道子さんがドイツ人に日本語を教えている場面で、{シュタイフさんは日本語を話す時、顔から表情が消えるのだった。単語のひとつひとつを正確に発音しようと、そのことだけに精神を集中するので、他のことはすべて忘れてしまうらしかった。}

日本語って確かに話すとき能面の顔になるのかもしれない、と、Ichもハッとしました。

 国々の言葉とは各顔の表情に繋がっていく・・・。
 
 
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by madamegrimm | 2012-10-28 13:30 | 人間 | Comments(0)

当時のクラシック界

 ブログ仲間の方々から影響を受けて、先日、‘グレン・グールド 孤高のコンサート・ピアニスト’(朝日新書)をジュンク堂でゲット。

 Ichの若かりし頃クラシック界を賑わしてくださっていた方々のエピソードが、グレン・グールドを中心にして「ふむふむ、なるほど・・・」などと分りやすい音楽史となって表現されています。

まだ2/3、最後まで早く読まなければ・・・。

 先ほど最後まで読みました。

1950年~1960年頃までのグールドのコンサート・ピアニストとしての活躍が詳しく書かれていて、日本では彼に対する見方が偏見であったことが、かなりリアルになりました。

最近はCD等で高い評価になってきていて嬉しいですが、読んでいて演奏者の想像以上の努力はある意味、本人のみ知る世界であるということが、あらためて感じ取れました。

例えば、バーンスタインとの共演で、ブラームスのピアノ協奏曲第1番に対して、第一楽章と第二楽章が同じ4分の6拍子で、まるで繰り返しである、と。そしてグールドの発見はここにあった。第一楽章と第二楽章は実際にはひとつの楽章の二つの側面なのだという。だから、同じ4分の6拍子でなければならない。

このような解釈から指揮者と演奏家のトラブルにつながっていくのですが、いかにグールドが楽譜と真剣に取り組んでいることが見えてくるのです。まさに孤高のピアニストです。

 大変な世界です・・・。
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by madamegrimm | 2012-10-26 23:37 | クラシックはお好き? | Comments(0)

又出会った多和田さん

 先日東京堂へぶらっと立ち寄り一階の文庫本あたりを見まわしていましたら、‘エクソフォニー’・・・?
多和田葉子著(岩波現代文庫)。

すかさず購入。副題に「母語の外へ出る旅」とついています。最近発行本ですが中味は2003年8月に刊行されていたようです。

彼女は日本語本とドイツ語本などバイリンガルに活躍されている方なので、これからのこの国の生き方のひとつとして、あらたな先覚者といっても過言ではないと思われるお一人です。

そんな中でのエクソフォニー、意味は母国語の外にいる状態のことのようで、本の解説で、これまたバイリンガルな作家‘リービ英雄’さんという方が「エクソフォニー」を解釈してくださっています。

exit(出口、外へ向かうところ)と、telephoneやphonographのphone(音、もしくは声)から「外へ出る声」だと分り、phoneがphonyに変ったところ、「外へ出る声」の、その状態なりその現象を意味しているのも、分った。と、書いています。

そして、元の英語は「母語以外の言語で文学を書く」現象を指す用語としてすでに学問的に成立しているのを知った。とも記しています。

 一通りIchも目を通しましたがもう一度、ゆっくり読み直して彼女の考えをまとめたいと思っています。
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by madamegrimm | 2012-10-21 11:53 | ドイツ事情 | Comments(0)

自然の中で

 秋晴れです。
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 山あいのお祭りの日。

 ススキも空に向かってすっくと。
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 今晩はこちらの神社、厄病神をおっぱらってくれるいいつたえです。

 近隣から結構たくさんの人々がお参りにきます。

 夜には煙火奉納と云って厄病神を追っ払う花火を上げます。

 山あいならではの響き渡る音。

 お手伝いは書記。

 今、お赤飯をいただいてきました。

 夜は、にぎやかでしょう。

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by madamegrimm | 2012-10-19 13:43 | 樹木草花 | Comments(0)
(2) Der Esel, als der grösste, näherte sich dem Fenster und schaute hinein. 'Was siehst du, Grauschimmel?' fragte der Hahn. `Was ich sehe?' antwortete der Esel, `einen gedeckten Tisch mit schönem Essen und Trinken, und Räuber sitzen daran und lassens sich wohl sein.' 'Das wäre was für uns,' sprach der Hahn. 'Ja, ja, ach, wären wir da!' sagte der Esel. Da ratschlagten die Tiere, wie sie es anfangen müssten, um die Räuber hinauszujagen, und fanden endlich ein Mittel. Der Esel musste sich mit den Vorderfüssen auf das Fenster stellen, der Hund auf des Esels Rücken springen, die Katze auf den Hund klettern, und endlich flog der Hahn hinauf, und setzte sich der Katze auf den Kopf. Wie das geschehen war, fingen sie auf ein Zeichen insgesamt an, ihre Musik zu machen: der Esel schrie, der Hund bellte, die Katze miaute, und der Hahn krähte; dann stürzten sie durch das Fenster in die Stube hinein, dass die Scheiben klirrten. Die Räuber fuhren bei dem entsetzlichen Geschrei in die Höhe, meinten nicht anders, als ein Gespenst käme herein, und flohen in grösster Furcht in den Wald hinaus. Nun setzten sich die vier Gesellen an den Tisch, nahmen mit dem vorlieb, was übrig geblieben war, und assen, als wenn sie vier Wochen hungernsollten.
Wie die vier Spielleute fertig waren, löschten sie das Licht aus und suchten sich eine Schlafstätte, jeder nach seiner Natur und Bequemlichkeit. Der Esel legte sich auf den Mist, der Hund hinter die Türe, die Katze auf den Herd bei die warme Asche, und der Hahn setzte sich auf den Hahnenbalken: und weil sie müde waren von ihrem langen weg, schliefen sie auch bald ein. Als Mitternacht vorbei war und die Räuber von weitem sahen, dass kein Licht mehr im Hausbrannte, auch alles ruhig schien, sprach der Hauptmann 'wir hätten uns doch nicht sollen ins Bockshorn jagen lassen,' und hiess einen hingehen und das Haus untersuchen. Der Abgeschickte fand alles still, ging in die Küche, ein Licht anzuzünden, und weil er die glühenden, feurigen Augen der Katze für lebendige Kohlen ansah, hielt er ein schwefelhölzchen daran, dass es Feuer fangen sollte. Aber die Katze verstand keinen Spass, sprang ihm ins Gesicht, spie und Kratzte. Da erschrak er gewaltig, lief und wollte zur Hintertüre hinaus, aber der Hund, der da lag, sprang auf und biss ihn ins Bein: und als er über den Hof an dem Miste vorbeirannte, gab ihm der Esel noch einen tüchtigen Schlag mit dem Hinterfuss; der Hahn aber, der vom Lärmen aus dem Schlafgeweckt und munter geworden war, rief vom Balken herab 'kikeriki!' Da lief der Räuber, was er konnte, zu seinem Hauptmann zurück und sprach 'ach, in dem Haus sitzt eine greuliche Hexe, die hat mich angehaucht und mit ihren langen Fingern mir das Gesicht zerkratzt; und vor der Türe steht ein Mann mit einem Messer, der hat mich ins Bein gestochen; und auf dem Hof liegt ein schwarzes Ungetüm, das hat mit einer Holzkeule auf mich losgeschlagen; und oben auf dem Dache, da sitzt der Richter, der rief: bringt mir den Schelm her. Da machte nicht weiter in das Haus, den vier Bremer Musikanten gefiels aber so wohl darin, dass sie nicht wieder heraus wollten. Und der das zuletzt erzählt hat, dem ist der Mund noch warm.
一ばん大きいろばが、まどに近づいて、中をのぞきこみました。
「何か見えるかい。あし毛のろばさん?」と、おんどりがたずねました。
「すてきなごちそうと、飲みものがならんだテーブルに、どろぼうどもがすわって、じょうきげんでやっている。」
「おれたちもやりたいな」と、おんどりもいいました。
「まったくだ。ああ、ほんとに、おれたちもやれたら!」と、ろばがいいました。
 そこで、動物たちは、どろぼうを追いだすためには、どうしなければならないかを相談し、とうとうその方法をみつけました。ろばが前足を窓にかけると、犬がろばの背に飛び乗り、ねこが犬の上によじ登る、というふうにしなければなりませんでした。そして、しまいに、おんどりが飛びあがって、ねこの頭の上にとまるのでした。  そのとおりにすると、みんなは、一つの合図で、一どきにめいめいの音楽をかなではじめました。ろばはわめき、犬はほえ、ねこはニャーオーと鳴き、おんどりはコケコッコーと、ときをつくりました。
それから、四ひきは、窓からへやにどっととびこんだので、ガラスがガラガラとわれました。
どろぼうたちは、ものすごいわめき声におどろいて、とびあがり、おばけがはいってきたんだ、とばかり思い、おそろしさにちち”みあがって、森の中ににげこみました。そこで、四ひきのなかまはテーブルにむかい、のこっているごちそうで満足し、まるで、一か月も絶食しなければならないばあいのように食べました。
 四人組の楽隊は、食事をすますと、あかりを消して、めいめい自分の性質にしたがい、ぐあいのいいように、ねる場所をさがしました。ろばは、こやしの上に、犬は戸のうしろに、ねこは、かまどの上のあたたかい灰のそばに横になり、おんどりは、横のはりの上にとまりました。みんな長い道を歩いて、くたびれていたので、まもなく眠りこみました。
 真夜中がすぎて、もう、家のあかりが消え、みんな休んだらしいのを、どろぼうたちは遠くから見ると、かしらは「おれたちは、あんなにきもをつぶすんじゃなかった」と、手下のひとりに、うちのようすをさぐってくるように、いいつけました。
この手下は、家がひっそりとしているのを見て、あかりをつけるため、台所にはいりました。すると、らんらんと火のように光るねこの目を、まだ火がついている石炭だと思ったので、マッチを近づけて、火をつけようとしました。ところが、ねこは、すぐ、むきになるたちだったので、どろぼうの顔にとびかかって、つばをひっかけ、つめでひっかきました。どろぼうは、ひどくおどろいてかけだし、うらの戸口から外に出ようとしました。すると、そこにねていた犬がとびあがって、どろぼうの足にかみつきました。それから、どろぼうが中庭を通って、こやしのそばを走りかかると、ろばが、うしろ足で、したたかにけとばしました。その物音に目をさまして、きっとなったおんどりは、横ばりの上から「コケコッコー」と鳴きました。
 それで、どろぼうは、せいいっぱい走って、かしらのところに帰り、いいました。「ああ、あの家には、おそろしい魔女がすわっていて、息をふきかけ、長い指で、わたしの顔をひっかきました。それから、戸の手前に、ナイフを持った男が立っていて、わたしの足をつき刺しました。中庭には、黒い怪物がねていて、こん棒でわたしにうってかかりました。屋根の上には、裁判官がすわっていて、「「悪者を連れてこい」」とどなりました。それで、わたしはにげてきました。」
 それからは、どろぼうたちは、その家には、もう、はいろうとはしませんでした。四人組のブレーメンの楽隊は、そこがたいそう気にいったので、二度と出ていこうとしませんでした。これは、このあいだ聞いたばかりのほやほやのお話です。おわり

 訳は高橋健二訳を参照 * ドイツ語のßは全てssで記しています。
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by madamegrimm | 2012-10-17 11:28 | グリム童話ってすごい | Comments(0)
(1) Es hatte ein Mann einen Esel, der Jang die Säcke unverdrossen zur Mühle getragen hatte, dessen Kräfte aber nun zu Ende gingen, so dass er zur Arbeit immer untanglicher ward. Da dachte der Herr daran, ihn aus dem Futter zu schaffen, aber der Esel merkte, dass kein guter Wind wehte, lief fort und machte sich auf den Weg nach Bremen: dort, meinte er. Könnte er ja Standtmusikant werden. Als er ein Weilchen fortgegangen war, fand er einen Jagdhund auf dem Wege liegen, der jappte wie einer, der sich müde gelaufen hat. 'Nun, was jappst du so, Packan?’fragte der Esel. `Ach,' sagte der Hund, `Weil ich alt bin und jeden Tag schwächer werde, auch auf der Jagdnicht mehr fort kann, hat mich mein Herr wollen totschlagen, da hab ich Reissaus genommen; aber womit soll ich nun mein Brot verdienen?' `Weisst du was,' sprach der Esel, `ich gehe nach Bremen und werde dort Stadtmusikant, geh mit und lass dich auch bei der Musik, annehmen. Ich spiele die Laute, und du schlägst die Pauken.' Der Hund wars zufrieden, und sie gingen weiter. Es dauerte nicht lange, so sass da eine Katze an dem Weg und machte ein Gesicht wie drei Tage Regenwetter. `Nun, was ist dir in die Quere gekommen, alter Bartputzer?' sprach der Esel. `Wer kann da lustig sein, wenns einem an den Kragen geht,' antwortete die Katze, `weil ich nun zu Jahren komme, meine Zähne stumpf werden, und ich lieber hinter dem Ofen sitze und spinne, als nach Mäusen herumjage, hat mich meine Frau ersäufen wollen; ich habe mich zwar noch fortgemacht, aber nun ist guter Rat teuer: wo soll ich hin?' `Geh mit uns nach Bremen, du verstehst dich doch auf die Nachtmusik, da kannst du ein Stadtmusikant werden.' Die Katze hielt das für gut und ging mit. Darauf kamen die drei Landesflüchtigen an einem Hof vorbei, da dass auf dem Tor der Haushahn und schrie aus Leibeskräften. 'Du schreist einem durch Mark und Bein,' sprach der Esel, 'was hast du vor?' `Da hab ich gut wetter prophezeit,' sprach der Hahn, `weil unserer lieben Frauen Tag ist, wo sie dem Christkindlein die Hemdchen gewaschen hat und sie trocknen will; aber weil morgen zum Sonntag Gäste kommen, so hat die Hausfrau doch kein Erbarmen, und hat der Köchin gesagt, sie wollte mich morgen in der Suppe essen, und da soll ich mir heute abend den Kopf abschneiden lassen. Nun schrei ich aus vollem Hals, solang ich noch kann.' 'Ei was, du Rotkopf,' sagte der Esel, 'zieh lieber mit uns fort, wir gehen nach Bremen, etwas Besseres als den Tod findest du überall; du hast eine gute Stimme, und wenn wir zusammen musizieren, so muss es eine Art haben.' Der Hahn liess sich den Vorschlag gefallen, und sie gingen alle viere zusammen fort.
 Sie konnten aber die Stadt Bremen in einem Tag nicht erreichen und kamen abends in einen Wald, wo sie übernachten wollten. Der Esel und der Hund legten sich unter einen grossen Baum, die Katze und der Hahn machten sich in die Äste, der Hahn aber flog bis in die Spitze, wo es am sichersten für ihn war. Ehe er einschlief, sah er sich noch einmal nach allen vier Winden um, da deuchte ihn, er sähe in der Ferne ein Fünkchen brennen, und rief seinen Gesellen zu es müsste nicht gar weit ein Haus sein, denn es scheine ein Licht. Sprach der Esel 'so müssen wir uns aufmachen und noch hingehen, denn hier ist die Herberge schlecht.' Der Hund meinte, ein paar Knochen und etwas Fleisch dran täten ihm auch gut. Also machten sie sich auf den Weg nach der Gegend, wo das Licht war, und sahen es bald heller schmmern, und es ward immer grösser, bis sie vor ein hell erleuchtetes Räuberhaus kamen.
ある人が、ろばを一ぴきもっていました。このろばは、もう長いあいだ、あきもせず、一しょうけんめい、袋を水車小屋に運びましたが、いよいよ力がつきてしまったので、仕事にはだんだん役にたたなくなりました。そこで、主人は、ろばをやっかいばらいしよう、と、考えましたが、ろばは、風むきの悪くなったのに気づいて、にげだし、ブレーメンの町へ出かけました。そこにいけば、町の楽隊にはいれるかもしれない、と考えました。
 しばらくいくと、猟犬が道にねているのを見つけました。走りつかれたように、はあはあいっていました。「これこれ、なんで、きみは、そんなにはあはあいっているんだい、猛犬くん?」と、ろばはたずねました。「ああ、ぼくは年をとって、日ごとに弱り、もう、狩りにも出られないので、主人は、ぼくをうち殺そうとした。それで、にげてきたんだが、さて、どうして、パンをかせいだらいいものやら?」と、犬はいいました。「どうだね、きみ。ぼくは、ブレーメンにいき、あそこで町の楽隊にはいるのだ。きみも一しょにいって、楽隊にやとわれたまえ。ぼくは、ギターをひくから、きみはたいこをたたくさ」と、ろばはいいました。
犬は、それはけっこうだ、といい、一しょに歩きつづけました。いくらもいかないうちに、道ばたにねこがすわっていて、三日も雨つづきのような顔をしていました。
「これこれ、なんで、きみはこまっているのかね、年よりの、ひげのおしゃれさん?」と、ろばはいいました。ねこは答えました。「命にかかわるとまったら、だれがのんきにしていられるかね。ぼくは、年が年で、歯がにぶくなり、ねずみを追っかけまわすより、ストーブのうしろにしゃがんで、のどをゴロゴロ鳴らしていたほうがいいんでね。うちのおかみさんは、ぼくを水につっこんで、おぼれ死にさせようとしたんだ。もっとも、にげてはみたものの、どこへいったらいいか、いい知恵も、なかなか出ない、というわけさ。」
「一しょにブレーメンへいこう。きみは、セレナーデがうまいじゃないか。町の楽隊にはいれるよ。」
 ねこは、それはうまいと思い、一しょにいきました。そのあと、三びきのにげだし組が、あるお屋敷の前を通りかかると、門の上におんどりがとまって、力いっぱい鳴いていました。
「きみは、人の骨のずいまでしみこむように鳴いているが、どういうつもりなんだね?」と、ろばはいいました。
「天気がいいって予報したんだよ。きょうは、聖母さまの日で、聖母さまが、おさないキリストさまのはだぎをあらって、かわかそうとなさる日だからね。ところが、あすの日曜日にはお客がくるんで、おかみさんは、なさけようしゃもなく、おさんどんに、あすは、ぼくをスープにして食べるって、いいつけたんだよ。それで、今晩首を切られるわけさ。そこで、鳴けるあいだは、のどがさけるまでは鳴くんだよ」と、おんどりはいいました。
「おや、何をいうんだい、赤頭(あかあたま)くん。それよりか、ぼくたちと一しょにきたまえ。ぼくたちは、ブレーメンにいくんだ。どこにいったって、死ぬよりはましなことがあるさ。きみは、いい声をしている。一しょに音楽をやったら、いっぷうかわったのができるにちがいない」と、ろばはいいました。
おんどりは、そのもうしでを喜んでうけいれました。そして、四ひきそろってやってきました。
 しかし、一日ではブレーメンの町につけず、夕方森の中にはいったので、そこでとまろうと思いました。ろばと犬は、大きな木の下に横になり、ねことおんどりはえだに登りましたが、おんどりは、一ばんさきまで飛びあがりました。そこなら一ばん安全でした。眠るまえに、おんどりは、もう一どあちこちを見まわしました。すると、遠くで、小さい火がもえているのが見えたので、なかまにむかって、あまり遠くないところに家があるにちがいない、あかりがついているから、と、大きな声でいいました。
すると、ろばがいいました。「それじゃ、出かけずばなるまい。ふんぱつしていこう。なんせ、ここは宿が悪いからな。」犬は犬で、骨が二、三本あって、いくらか肉がついていりゃわるくないぞ、と思いました。
 そこで、みんな、あかりがついているほうに出かけていきました。まもなく、ちらちら光るのが明るさをまして、あかりはだんだん大きくなり、とうとう、あかあかとあかりがついている、どろぼうのうちのまえにやってきました。 つづく・・・







 
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by madamegrimm | 2012-10-16 15:11 | グリム童話ってすごい | Comments(0)
 Als sie vor der Frau Holle Haus kam, fürchtete sie sich nicht, weil sie von ihren grossen Zähnen schon gehört hatte, und verdingte sich gleich zu ihr. Am ersten Tag tat sie sich Gewalt an, war fleissig und folgte der Frau Holle, wenn sie ihr etwas sagte, denn sie dachte an das viele Gold, das sie ihr schenken würde; am zweiten Tag aber fing sie schon an zu faulenzen, am dritten noch mehr, da wollte sie morgens gar nicht aufstehen. Sie machte auch der Frau Holle das Bett nicht, wie sichs gebührte, und schüttelte es nicht, dass die Federn aufflogen. Das ward die Frau Holle bald müde und sagte ihr den Dienst auf. Die Faule war das wohl zufrieden und meinte, nun würde der Goldregen kommen; die Frau Holle führte sie auch zu dem Tor, als sie aber darunter stand, ward statt des Goldes ein grosser Kessel voll Pech ausheschüttet. 'Das ist zur Belohnung deiner Dienste,' sagte die Frau Holle und schloss das Tor zu. Da kam die Faule heim, aber sie war ganz mit Pech bedeckt, und der Hahn auf dem Brunnen, als er sah, rief
'kikerriki,'
unsere schmutzige Jungfrau ist wieder hie.'
Das Pech aber blieb fest an ihr hängen und wollte, solange sie lebte, nicht abgehen.
娘はホレおばさんの家の前へきましたが、ホレのおばさんは大きな歯がはえていると、かねて聞いていましたから、ちっともこわがらず、おいそれと、やとわれてしまいました。
最初の日は、無理に精をだして、おばあさんになにか言われると、そのとおり、まめに働きました。おばあさんが黄金(こがね)をたくさんくれるだろうと考えていたからですが、二日めには、もう怠けだし、三日めには、もっとひどくなって、朝になっても、てんで寝どこから起きあがろうともしません。ホレのおばさんのねどこをなおすのはじぶんの役目なのですが、その仕事をするでもなく、羽根が舞いあがるように羽根ぶとんをふるうこともしないのです。これには、ホレのおばさんも、たちまちうんざりして、こちらから奉公をことわりました。
 ものぐさ娘はおおきによろこんで、いよいよ黄金の雨がふってくるぞと、ひとりぎめにしていました。 
ホレのおばさんは、こんども、じぶんで娘を門のところへつれて行きました。けれども、娘が門の下に立ったかとおもうと、黄金ではなく、チャンのいっぱいはいった大釜が、ざあっとぶちまかれました。
 「これが、おまえの御奉公のごほうびだよ」
ホレのおばさんはこう言って、門をしめてしまいました。
 ものぐさ娘は、うちへ帰ってきましたが、からだじゅういちめんに、(まっ黒な、どろどろした)チャンが、べっとり、くっついていて、井戸にとまっていたおんどりがこれを見ると、
 「キッケリキー、
  うちの、ばっちいおじょうさまが、おかえりだよー」
と、なきたてました。
 このチャンは、娘のからだへこびりついていて、一生涯どうしてもとれませんでした。 おわり

 注:das Pechは、ここではチャンと訳してありますが、他に「やに」とか「タール」などがあります。

    訳は金田鬼一訳参照
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by madamegrimm | 2012-10-15 15:21 | グリム童話ってすごい | Comments(0)
Das Mädchen erzählte alles, was ihm begegnet war, und als die Mutterhörte, wie es zu dem grossen Reeichtum gekommen war, wollte sie der andern hässlichen und faulen Tochter gerne dasselbe Glück verschaffen. Sie musste sich an den Brunnen setzen und spinnen; und damit ihre Spule blutig ward, stach sie sich in die Finger und stiess sich die Hand in die Dornhecke. Dann warf sie die Spule in den Brunnen und sprang selber hinein. Sie kam, wie die andere, auf die schöne Wiese und ging auf demselben Pfade weiter. Als sie zu dem Backofen gelangte, schrie das Brot wieder `ach zieh mich raus, zieh mich raus, sonst verbrenn ich, ich bin schon längst ausgebacken.' Die faule aber antwortete `da hätt ich Lust, mich schmutzig zu machen,' und ging fort. Bald kam sie zu dem Apfelbaum, der rief `ach schüttel mich, schüttel mich, wir Äpfel sind alle miteinander einer auf den Kopf fallen,' und ging damit weiter.
なまけむすめは、否応なしに井戸ばたにすわって、糸をつむぐことになりました。そして、糸まきが血だらけになるように、じぶんの指をつきさしたり、手をからたちのいけ垣のなかえ突っこんだりしました。それから、糸まきを井戸へほうりこんで、じぶんも、そのなかへとびこみました。
 娘はせんの娘とおなじように、きれいな草原へでて、おんなじ細径をあるいて行きました。
パンがまのところまで行くと、パンは、このまえとおなじように、「こまっちゃった!あたしをひっぱりだしてえ!あたしをひっぱりだしてえ!だしてくれないと、やけ死んじまう。もうとっくのむかしにやけてるんだよう」と、わめきたてました。すると、のらくら娘は、「すきこのんで、じぶんのからだをよごす者があるとでも思うの?」と、へんじをして、さっさと、行ってしまいました。
まもなくりんごの木のところへくると、りんごの木が、「こまっちゃった!ぼくをゆすぶってえ!ぼくをゆすぶってえ!もう、みんな熟しきってるんだよう」と、呼びかけました。
すると、ものぐさ娘は、「ずいぶんむしがいいのねえ。あたしのあたまの上へでも落ちたら、どうして?」と言いすてて、行ってしまいました。   つづく・・・
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by madamegrimm | 2012-10-15 01:22 | グリム童話ってすごい | Comments(0)
 グリム童話第24話 ホレおばさんを記します。

 Eine Witwe hatte zwei Töchter, davon war die eine schön und fleissig, die andere hässlich und faul. Sie hatte aber die hässliche und faule, weil sie ihre rechte Tochter war, viel lieber, und die andere musste alle Arbeit tun und der Aschenputtel im Hause sein. Das arme Mädchen musste sich täglich auf die grosse Straße bei einem Brunnen setzen, und musste so viel spinnen, dass ihm das Blut aus den Fingern sprang. Nun trug es sich zu, dass die Spule einmal ganz blutig war, da böckte es sich damit in den Brunnen und wollte sie abwaschen: sie sprang ihm aber aus der Hand und fiel hinab. Es weinte, lief zur Stiefmutter und erzählte ihr das Unglück. Sie schalt es aber so heftig und war so unbarmherzig, dass sie sprach `hast du die spule hinunterfallen lassen, so hol sie auch wieder herauf.' Da ging das Mädchen zu dem Brunnen zurück und wusste nicht, was es anfangen sollte: und in seiner herzensangst sprang es in den Brunnen hinein, um die Spule zu holen. Es verlor die Besinnung, und als es erwachte und wieder zu sich selber kam, war es auf einer schönen Wiese, wo die Sonne schien und viel tausend Blumen standen. Auf dieser Wiese ging es fort und kam zu einem Backofen, der war voller Brot; das Brot aber rief `ach, zich mich raus, zich mich raus, sonst verbrenn ich: ich bin schon längst ausgebacken.' Da trat es herzu, und holte mit dem Brotschieber alles nacheinander heraus.
ひとりの未亡人が娘を二人持っていました。その一人は、うつくしくてはたらきものであり、もうひとりのほうは、きりょうもわるく、なまけものでした。それですのに、おかあさんは、じぶんのほんとうの娘ですので、このきりょうのわるいなまけ者のほうを、なんばいも、かわいがり、もうひとりのほうは、うちじゅうの仕事を一人でひきうけて、ごみだらけ灰だらけになって働かなければなりませんでした。
かわいそうにこの娘は、毎日大通りの噴き井戸のそばにすわらせられて、いくらでも糸をつむがなくてはならないので、指から血がほとばしるのでした。 あるとき、こんなことがおこりました。それは、糸まきがすっかり血だらけなったので、井戸をのぞきこむようにして、糸まきの血を洗いおとそうとしましたら、糸まきは手からとびだして、井戸のなかへ落ちてしまったのです。娘は、泣きながらまま母のところへかけつけて、とんでもない失策(しくじり)をしたことを話しました。そうすると、まま母は娘をこっぴどく叱りつけたうえ、なさけ容赦もなく、「糸まきは、おまえがおとしたのだから、やっぱりおまえがとってくるさ」と言いました。こう言われて、娘は井戸ばたへひきかえしはしましたけれど、どうしたらいいのかわからず、とどのつまり、心配がこうじて、糸まきをとりに、井戸へとびこみました。娘は気がとおくなりました。が、目がさめて正気(しょうき)にかえったときには、きれいな草原にいました。草原には日があたって、なん千という花が咲いていました。この草原をずんずん歩いて、パンがまのところへ来ました。パンがまには、パンがいっぱいつまっていました。そのパンが声をだして、「こまっちゃった!あたしをひっぱりだしてえ!あたしをひっぱりだしてえ!だしてくれないと、やけ死んじまう。もう、とっくのむかしにやけてるんだよう」と、呼びかけました。 これをきくと、娘はそこへ行って、シャベルで、パンを一つ残らず、じゅんじゅんに掻きだしてやりました。        

Danach ging es weiter und kam zu einem Baum, der hing voll Äpfel und rief ihm zu `
ach schüttel mich, schüttel mich, wir Äpfel sind alle miteinander reif.' Da schüttelte es den Baum, dass die Äpfel fielen, als regneten sie, und schüttelte, bis keiner mehr oben war; und als es alle in einen Haufen zusammemgelegt hatte, ging es wieder weiter. Endlich kam es zu einem kleinen Haus, daraus guckte eine alte Frau, weil sie aber so grosse Zähne hatte, ward ihm angst, und es wollte fortaufen. Die alte Frau aber rief ihm nach `was fürchtest du dich, liebes Kind? bleib bei mir, wenn du alle Arbeit im Hause ordentlich tun willst, so soll dirs gut gehn. Du musst nur acht gehen, dass du mein Bett gut machst und es fleissig aufschüttelst, dass die Federn fliegen, dann schneit es in der Welt*); ich bin die Frau Holle.' Weil die Alte ihm so gut zusprach, so fasste sich das Mädchen ein Herz, willigte ein und begab sich in ihren Dienst. Es besorgte auch alles nach ihrer Zufriedenheit, und schüttelte ihr das Bett immer gebaltig auf, dass die Federn wie Schneeflocken umherflogen; dafür hatte es auch ein gut Leben bei ihr, kein böses Wort, und alle Tage, Gesottenes und Gebratenes. Nun war es eine Zeitlang bei der Frau Holle, da ward es traurig und wusste anfangs selbst nicht, was ihm fehlte, endlich merkte es, dass es Heimweh war, ob es ihm hier gleich viel tausendmal besser ging als zu Hause, so hatte es doch ein Verlangen dahin. Endlich sagte es zu ihr `ich habe den jammer nach Haus kriegt, und wenn es mir auch noch so gut hier unten geht, so kann ich doch nicht länger bleiben, ich muss wieder hinauf zu den Meinigen,' Die Frau Holle sagte `es gefällt mir, dass du wieder nach Hause verlangst, und weil du mir so treu gedient hast, so will ich dich selbst wieder hinaufbringen.' Sie nahm es darauf bei der Hand und führte es vor ein grosses Tor. Das Tor ward aufgetan, und wie das Mädchen gerade darunter stand, fiel ein gewaltiger Goldregen, und alles Gold blieb an ihm hängen, so dass es über und über davon bedeckt war. Das sollst du haben, weil du so fleissig gewesen bist,' sprach die Frau Holle und gab ihm auch die Spule wieder,die ihm in den Brunnen gefallen war. Darauf ward das Tor verschlossen, und das Mädchen befand sich oben auf der Welt, nicht weit von seiner Mutter Haus: und als es in den Hof kam, sass der Hahn auf dem Brunnen und rief:
kikeriki,
unsere goldene Jungfrau ist wieder hie.'
Da ging es hinein zu seiner Mutter, und weil es so mit Gold bedeckt ankam, ward es von ihr und der Schwester gut aufgenommen. *)Darum sagt man in Hessen, wenn es schneit, die Frau Holle macht ihr Bett.
それからまた、さきへさきへと歩いて行くと、一本の木のところにでました。木には、りんごが鈴なりで、それが、「こまっちゃった!ぼくをゆすぶってえ!ぼくをゆすぶってえ!もう、みんな熟しきってるんだよう」と、娘に呼びかけました。これをきくと、娘は、その木をゆさゆさゆすぶったので、りんごは、まるで雨のふるように、ぱらぱら、ぱらぱら、落ちました。こうやって、実が木に一つもなくなるまでゆすぶって、落ちたのをひと山に積みあげておいて、またさきへ行きました。
やっとのことで、ちいさな家のところへでました。家のなかからは、おばあさんが一人、外をのぞいていましたが、そのおばあさんは大きな歯がはえていたので、気味がわるくなって、逃げだそうとしました。すると、うしろから、おばあさんが呼びかけました。
「おまえはいい子だ、どうしてこわがるのかい?おばあさんのところにおいで、おまえさえ、うちの仕事を、なんでもきちんとやってくれるつもりなら、おばあさんがね、きっと、おまえをしあわせにしてあげる。なあにね、おまえ、おばあさんのお床をなおすときに、ふとんを、丹念に、ぱっぱっとふるってね、羽根がよく飛ぶように気をつけさえすりゃ、それでいいのだよ。そうすると、人間の世界へ雪がふるのさ。おばあさんは、ホレのおばさんだよ」 
おばあさんの言葉には、いかにも親切があふれていたので、娘は、思いきって、おばあさんのいうなりに、このうちに奉公することにしました。
娘はいいつけられたとおり、なんでもおばあさんの気に入るように仕事をして、いつでも、おばあさんの羽根ぶとんを力まかせにふるいましたので、はねは、まるで雪の花のようにあたりに飛び散りました。(ヘッセン地方では、雪がふってくると、「ホレおばさんが、お床をなおしてる」といいます)。
 こうやってよくはたらくかわりに、娘は、しかられることもなく、毎日毎日、煮たもの焼いたものばかり食べて、楽しく暮らしていました。
 これで、もうかなりの間ホレのおばさんのとこrぽにいましたが、そのうちに、なんとなく、もの悲しくなってきました。はじめは、じぶんでもどこがどうしたのかわからなかったのですが、おしまいに、これは、生まれ故郷のこいしい病にとりつかれたのだと気がつきました。ここにいれば、自分のうちにいるより、なん千倍しあわせだか知れないのですけれど、娘は、それでもやっぱり、じぶんのうちへ帰りたかったのです。
 とうとう、娘はそのことをおばあさんに話しました。
 あたくし、うちへかえりたくなって、しょうがございませんの、この地めんの下にいれば、しあわせなのはわかりきっておりますけど、もう、どうしてもしんぼうできません。地めんの上の母や妹のところへかえらずにはいられません」
ホレのおばさんは「おまえがうちえかえりたくなったのは、うれしいこった。おまえは、これまでかげ日なたなく奉公してくれたから、おばあさんが、じぶんで上へつれてってあげようね」と言いました。
それから、おばあさんは娘の手をとって、大きな門の前へつれて行きました。門が開かれました。そして、娘が、ちょうど門の真下に立ったとき、黄金の雨が、おそろしいいきおいで、ざあざあ降ってきて、その黄金が、のこらず娘のからだへぶらさがったので、娘は、あたまのてっぺんから足のさきまで、黄金でおおわれてしまいました。
 「それは、おまえがとっておおき。おまえは、ほんとうによく働いてくれたからね」
ホレおばさんはこう言って、それから、井戸のなかへおちた糸まきもかえしてくれました。
そのとたんに門がしまって、娘は、地めんの上の、人間の世界にいました。しかも、おかあさんのうちから遠くないところです。
娘が屋敷うちへはいりましたら、おん鶏が井戸にとまっていて、
 「キッケリキー、
  うちの黄金のおじょうさまが、おかえりだよう」
と、なきたてました。
 娘はうちへはいって、おかあさんのところへ行きました。すると、なにしろ、からだじゅうへべたいちめん黄金をくっつけてきたものですから、おかあさんも妹もちやほやしてくれました。
娘はいままでのことをのこらず話ました。おかあさんは、この娘がこんなたいへんな物もとになるまでの筋途をきいて、もうひとりのきりょうのわるいなまけものの娘にも、おなじこぼれざいわいをとらせてやりたいと思いました。      つづく・・・
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by madamegrimm | 2012-10-14 14:49 | グリム童話ってすごい | Comments(0)

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