客観的 感想

 7月28日はヨハン・セヴァスチャン・バッハの命日です。1750年でした。

 メンデルスゾーンによって100年の眠りから復活したJ.S.バッハは今日まで沢山の専門家、音楽愛好家によって愛されてきました。

この多様な世の中でも絶えることなく引き継がれています。

そんな中、信州松本のある教会で向 樹生(Mukai kio)さんのバッハ命日にちなんだオルガンコンサートが催されました。

彼は小さいときから‘ルネッサンス音楽からバッハへの繋がり’に関心を持ち、人々にその音楽の奥深さを伝えていきたい考えをもって試みているようです。

夏の夕7時からでしたが丁度その時間前後大雨になり松本の町は大変な車の量と長い待ち時間の信号で会場に辿り着くのに大変でした。

それでも数十人の方々が足を運んでくださり、彼のいつものごとくの音楽的才能をオルガンでも発揮していました。
はじめのヤン・ピエテルスゾーン・スウエーリンク(1562年~1621年)というネーデルランドから離れることのなかったフランドル楽派最後の重要なオランダの作曲家(当日の説明文から)の曲からトッカータとクロマテイカ幻想曲を大きな演奏で弾き、素晴らしい拍手がおもわずおこりました。

その後、彼の話が続き‘ドイツの作曲家ハインリッヒ・シュッツ’(1585~1672)を紹介するために、CDで宗教的合唱曲から2曲選曲して聴かせてくれました。

次にドイツのオルガン奏者でザムエル・シャイト(1587~1654)という方のめずらしい作品をオルガン演奏で聴かせてくれました。
シャイトはアムステルダムにいるスウエーリンクのもとへ留学しているそうです。

そしてバッハへの繋がりを彼の話とバッハのカンタータをCDで2曲聞かせてくれまして、オルガン演奏に入り、バッハのオルガン コラールそして最後に‘前奏曲とフーガBWV1080を思いを込めて演奏してくれました。

この教会のオルガンは辻オルガンと言うそうで足鍵盤がなく、そのような曲を師と相談しての選曲だったようです。

 向 樹生さん 美しい演奏をありがとう!b0105259_19295882.jpg
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by madamegrimm | 2009-07-30 10:58 | 人間 | Comments(0)

 Flugs sprang er hinzu, berührte das Körbchen mit der Blume und auch das alte Weib: nun konnte sie nichts mehr zaubern, und Jorinde stand da, hatte ihn um den Hals gefasst, so schön, wie sie ehemals war.
ヨリンゲルは大急ぎで駆けていくと、花で鳥籠に触りました。それからおばあさんにも触りました。これでおばあさんはまったく魔法をかけられなくなりました。そしてヨリンデがそこに立っていました。ヨリンデはヨリンゲルの首にしがみつきました。ヨリンデは昔のままの美しさでした。
 Da machte er auch alle die andern Vögel wieder zu Jungfrauen, und da ging er mit seiner Joringe nach Hause, und sie lebten lange vergnügt zusammen.
それからヨリンゲルは、ほかの鳥たちも残らず娘の姿に戻してやりました。そしてヨリンゲルはヨリンデと家へ帰り、長いこと幸せに暮らしました。

      完
by madamegrimm | 2009-07-26 13:15 | グリム童話ってすごい | Comments(0)

 Des Morgens, als er erwachte, fing er an, durch Berg und Tal zu suchen, ob er eine solche Blume fände: er suchte bis an den neunten Tag, da fand er die blutrote Blume am Morgen früh.
朝、ヨリンゲルは目をさますと、そんな花があるものかどうか、山や谷をさがし始めました。さがし始めて九日目、朝早く、血のように赤い花を見つけました。
In der Mitte war ein grosser Tautropfe, so gross wie die schönste Perle.
花の真ん中には、露のしずくがあって、まるでこの上なく美しい真珠のような大きさでした。
 Diese Blume trug er Tag und Nacht bis zum Schloss.
彼はこの花を持って朝となく夜となく城へ歩いていきました。
 Wie er auf hundert Schritt nahe bis zum Schloss kam, da ward er nicht fest, sondern ging fort bis ans Tor.
城から百歩のところまで近づきましたが、動けなくなるようなこともなく、城の門まで歩いていきました。
 Joringel freute sich hohe, berührte die Pforte mit der Blume, und sie sprang auf.
ヨリンゲルはとてもうれしくなり、城の玄関を花で触りました。すると玄関はぱっと開きました。
 Er ging hinein, durch den Hof, horchte, wo er die vielen Vögel verna"hme: endlich hörte ers.
ヨリンゲルは中へ入っていき、庭を横切って、どこかでたくさんの鳥がさえずっていないか、聞き耳をたてました。そしてついに鳴き声を聞きました。
 Er ging und fand den Saal, darauf war die Zauberin und fütterte die Vögel in den siebentausend Körben.
ヨリンゲルが歩いていくと、広間がありました。広間では、おばあさんが七千もの籠にはいった鳥に餌をあげていました。
 Wie sie den Joringel sah, ward sie bös, sehr bös, schalt, spie Gift und Galle gegen ihn aus, aber sie konnte auf zwei Schritte nicht an ihn kommen.
おばあさんはヨリンゲルを見ると、腹を立て、猛烈に腹を立て、叱りつけ、怒りをぶちまけました。けれどもおばあさんはヨリンゲルから二歩のところまでしか近づけませんでした。
 Er kehrte sich nicht an sie und ging, besah die Körbe mit den Vögeln; da waren aber viele hundert Nachtigallen, wie sollte er nun seine Jorinde wiederfinden? Indem er so zusah, merkte er, dass die Alte heimlich ein Körbchen mit einem Vogel wegnachm und damit nach der Türe ging.
ヨリンゲルはおばあさんには見向きもせずに歩いていって、鳥の入った籠をじっくりと見ました。けれども籠には何百ものナイチンゲールがいました。どうやってヨリンデをさがし出せばいいのでしょう?ヨリンゲルがそうやって見ているすきに、おばあさんがそっとひとつの鳥籠を持って、玄関のほうへ歩いていくのに、ヨリンゲルは気づきました。

つづく・・・
by madamegrimm | 2009-07-25 17:02 | グリム童話ってすごい | Comments(0)

 Sie murmelte, fing die Nachtigall und trug sie auf der Hand fort.
おばあさんは、なにかぶつぶつつぶやき、ナイチンゲールをつかまえると、手の上にのせて持っていってしまいました。
 Joringel konnte nichts sagen, nicht von der Stelle kommen; die Nachtigall war fort.
ヨリンゲルは一言も話すことも、その場所から動くこともできませんでした。ナイチンゲールはもうそこにはいませんでした。
 Endlich kam das Weib wieder und sagte mit dumpfer Stimme `grüss dich, Zachiel, wenns Möndel ins Körbel scheint,bind los, Zachiel, zu guter Stund.' Da wurde Joringel los. Er fiel vor dem Weib auf die Knie und bat, sie möchte ihm seine Jorinde wiedergeben, aber sie sagte, er sollte sie nie wiederhaben, und ging fort.
ようやくおばあさんが戻ってきて、「こんにちは、ツアヒエル!お月さんが小籠に射し込んだら、解き放ちな、ツアヒェル、頃合を計ってね!」と、くぐもった声で言いました。するとヨリンゲルは動けるようになっていました。そしておばあさんの前にひざまずいて、ヨリンデを返してください、とたのみました。けれども、おばあさんはおまえには二度と返さないよと言うと、いなくなってしまいました。
 Er rief, er weinte, er jammerte, aber alles umsonst.
ヨリンゲルは大きな声で叫び、泣いて、嘆き悲しみましたが、なにをしても無駄でした。
`Uu, was soll mir geschehen?' Joringel ging fort und kam endlich in ein fremdes Dorf: dahütete er die Schafe lange Zeit.
 ああ、これからどうなるんだろう? ヨリンゲルはそこを立ち去り、歩いているうちに、ようやく見知らぬ村にやってきました。その村でヨリンゲルは長いこと羊の世話をしました。
Oft ging er rund um das Schloss herum, aber nicht zu nahe dabei. Endlich träumte er einmal des Nachts, er fände eine blutrote Blume, in deren Mitte eine schöne gross Perle war.
よく城のまわりを歩き回りましたが、城には近づきすぎないようにしました。そのうちにある晩、ヨリンゲルはこんな夢を見ました。ヨリンゲルは血のように赤い花を見つけました。花の真ん中には美しい真珠がありました。
Die Blume brach er ab, ging damit zum Schlosse: alles, was er mit der Blume berührte, ward von der Zauberei frei: auf träumte er, er hätte seine Jorinde dadurch wiederbekommen.
その花を折ると、それを持って城へ出かけていきました。ヨリンゲルが花で触れたものは、ひちつ残らず魔法が解けました。また、そうやってヨリンデを取り戻す夢を見ました。

    つづく・・・
by madamegrimm | 2009-07-24 15:34 | グリム童話ってすごい | Comments(0)

 Jorinde weinte zuweilen, setzte sich hin im Sonnenschein und Klagte; Joringel Klagte auch. Sie waren so bestürzt, als wenn sie hätten sterben sollen; sie sahen sich um, waren irre und wussten nicht, wohin sie nach Hause gehen sollten.
ヨリンデはときどき泣きました。日の光の中で腰を下ろし、切ない思いをうったえました。ヨリンゲルも切ない思いをうったえました。ふたりは死ぬ時がやってきたかと思うほど驚き、あたりを見まわして、うろたえました。家へ帰るのにどっちのほうへ行ったらいいのか、わからなくなったのです。
 Noch halb stand die Sonne über dem Berg und halb war sie unter.
太陽はまだ半分、山の上に出ていましたが、半分は下に沈んでいました。
 Joringel sah durchs Gebüsch und sah die alte Mauer des Schlosses nah bei sich; er erschrak und wurde todbang.
ヨリンゲルが茂みをかき分けてみると、城の古い壁がすぐ近くに見えました。彼はびっくりして生きた心地もしませんでした。
 Jorinde sang
mein Vöglein mit dem Ringlein rot
singt Leide, Leide, Leide;
es singt dem Täubelein seinen Tod,
singt Leide,Lei- zucküth zicküth, zichüth.'
ヨリンデが唄いました、
   「 赤い輪をつけたわたしの鳥が
       かなしい、かなしい、かなしい、と唄ってる、
    小鳩に死の歌を唄ってる、
       かなしい、かなし、ーチッチー、チッチー、チッチー!」
 Joringel sah nach Jorinde. Jorinde war ineine Nachtigall verwandelt, die sang `zicküth, zicküth.' Eine Nachteule mit glühenden Augen flog dreimal um sie herrum und schrie dreimal `schu, hu, hu, hu.'
ヨリンゲルはヨリンデのほうを見ました。ヨリンデはナイチンゲールに姿を変えて、チッチー、チッチーと鳴いています。らんらんと目を輝かせたフクロウが、ナイチンゲールのまわりを三回飛び回ると、シューフーフー、と三回鳴きました。
 Joringel konnte sich nicht regen; er stand da wie ein Stein, konnte nicht weinen, nicht reden, nicht Hand noch Fuss regen.
ヨリンゲルは石のように立ちつくしていました。泣くこともできません。話すことも、手や足を動かすこともできません。
 Nun war die Sonne unter: die Eule flog in einen Strauch, und gleich darauf kam eine alte krumme Frau aus diesem hervor,gelb und mager: grosse rote Augen,krumme Nase, die mit der Spitze ans Kinn reichte.
とうとう太陽は沈んでしまいました。フクロウが茂みの中へ飛んでいってしまうと、すぐにそこから背中の曲がったおばあさんが出てきました。肌は黄ばんで、やせこけ、大きな赤い目、あごまで届く曲がった鼻をしていました。

    つづく・・・
by madamegrimm | 2009-07-23 22:43 | グリム童話ってすごい | Comments(0)

 Sie konnte das Wild und die Vögel herbeilocken,und dann schlachtete sies,Kochte
und briet es.
魔女は野のけものや鳥をたくみにおびき寄せては、それを殺して、煮たり焼いたりしました。
 Wenn jemand auf hundert Schritte dem Schloss nahekam,so musste er stille stehen
und konnte sich nicht von der Stelle bewegen, bis sie ihn lossprach:wenn aber eine Keusche Jungfrau in diesen Kreis kam,so verwandelte sie dieslbe in einen Vogel,und
sperrte sie dann in einen Korb ein,und trug den Korb in eine Kammer des Schlosses.
もし誰かが魔女の城から百歩のところまで近づくと、身動きができなくなり、魔女が魔法を解いてやるまでは、その場から一歩も離れられなくなりました。けれども若い、汚れのない娘がその輪の中に入ってくると、おばあさんは娘を鳥に変えて、籠に閉じこめ、城の部屋へ持っていきました。
 Sie hatte wohl siebentausend solcher Körbe mit so raren Vögeln im Schlosse.
おばあさんはそんなめずらしい鳥の入った籠を七千も城の中に持っていました。
 
Nun war einmal eine Jungfrau, die hiess Jorinde; sie war schöner als alle anderen
Mädchen.
さて、昔、ヨリンデという娘がいました。ヨリンデはほかのどの女の子よりも美しい娘でした。
 Die und dann ein gar schöner Jüngling, namens Joringel, hatten sich zusammen
versprochen.
ヨリンデは、ヨリンゲルという名前のきわめて美しい若者と結婚の約束をしていました。
 Sie waren in den Brauttagen und sie hatten ihr grösstes Vergnügen eines am andern.
 ふたりはいいなずけお間柄で、おたがいに好きで好きでたまりませんでした。
 Damit sie nun einsmalen vertraut zusammen reden könnten,gingen sie in den Wald spazieren.
あるとき、一度ふたりで親しく話ができるように、森の中へ散歩に行きました。
 Hüte dich,' sagte Joringel, `dass du nicht so nahe ans Schloss kommst.'
「気をつけるんだよ」、ヨリンゲルが言いました、「お城へあんまり近づいちゃだめだよ!」
Es war ein schöner Abend, die Sonne schien zwichen den Stämmen der Bäume hell ins dunkle Grün des Waldes, und die Turteltaube sang kläglich auf den alten
Maibuchen.
よく晴れた夕暮れで、木々の幹の間から森の暗い緑の中へ日の光が明るく差し込み、そしてキジ鳩が悲しげに、ブナの古木の上で鳴いていました。

   つづき・・・
by madamegrimm | 2009-07-16 11:37 | グリム童話ってすごい | Comments(3)

 しばらく充電しておりました。

あらたな試みをと思い、マイブログを開けます。

世の中の動きに敏感過ぎるとストレスがたまってきますのでマイペースを試みます。

やはり歴史の重さは大切です。そして自分の拙い語学の世界でも‘なせば成る’の精神で今日から少しずつグリム童話をドイツ語と日本語でこのブログに表現していきたい・・・。

16歳のMein Sohnに付き添い(ドイツは18歳まで親の同伴が必要です。)そのおかげで還暦から現地でドイツ語を学びだした事を無駄にしないためにも新たな挑戦です。

 グリムの中でも爽やかなメルヒェンから始めます。

No.69 Jorinde und Joringel ヨリンデとヨリンゲル  (1)
Es war einmal ein altes Schloss mitten in einem grossen dicken Wald, darinnen wohnte eine alte Frau ganz allein,das war eine Erzzauberin.
 昔、うっそうとした大きな森の真ん中に古い城がありました。その城にはおばあさんがたったひとりで暮らしていました。おばあさんは魔女のなかでも、特に抜きんでた魔女でした。
Am Tage machte sie sich zur Katze oder zur Nachteule,des Abends aber wurde sie wieder ordentlich wie ein Mensch gestaltet.
 昼間は猫やフクロウに姿を変え、夜になると普通の人間の姿に戻りました。
    
    つづき・・・
by madamegrimm | 2009-07-15 11:33 | グリム童話ってすごい | Comments(1)