私的感想
2017年 10月 06日
昨年のノーベル文学賞がボブ・ディランという意表をついた方の受賞でしたので、今年はそろそろ噂の方・村上春樹氏が発表されるのではないか、と夜の8時過ぎのテロップニュースに目が行っていた私、出ました途端、何と想像もしておりませんでした方、しかし、私の心の中では非常に作家としての興味の対象でいられた異色の小説家・カズオ・イシグロ氏の名前がテロップを走り抜けていった文字に驚愕!
何とも言えない複雑な気持でいてもたってもいられなくなり、うろうろ家の中を行ったり来たり。
そして静かに考えてみると、見えてきました。ノーベル賞の選考委員の方々の思いが・・・。
世界の中の一個人の実績が大きな観点から人類の平和に繋がる深い模索に共感できる人々を選考している・・・。
カズオ・イシグロ氏の作品は読んでいないものも少しありますが、『日の名残り』などはイギリスに定住していなければ書けない内容で帰化なさったイシグロ氏独自の観点から大変な興味を持って読んだものです。
日本の長崎という原爆投下された土地の子孫でもいられてそれから9年程経ってこの世に誕生したカズオ・イシグロ氏、ご両親に連れられてイギリスに旅立ったご経験は彼の今日の受賞に大きな意義があるのでした。
村上春樹氏への期待は大きかったのですが彼らは仲間として出会っていられるようで今朝のZeitungにイシグロ氏は村上春樹氏の作品に対して「村上さんの作品に表れる悲しさの漂うユーモアが好き」と語っていられます。
カズオ・イシグロさま、おめでとうございます。
そして村上春樹さま、人生こんなもんですね・・・(でも、まだまだがんばってください)