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もう鏡開きの日です

 暮から正月にかけて500頁前後の単行本2冊、家事に追われながら読み続けました。

ひとつは『蜜蜂と遠雷』恩田陸著(幻冬舎)、もう一冊は『罪の声』塩田武士著(講談社)です。

二冊ともフィクションでありながら現在の実景が背景にあってリアルに読み手を惹きつけます。

『蜜蜂と遠雷』は日本での国際ピアノコンクールを舞台にした出演者を中心にしてのピアノ音楽ドラマです。

第三次予選までの手に汗握る主人公4人のそれぞれの境遇がコンクールという切羽詰まった表現競争に左右されながら若さ溢れる芸術家になろうとする曲への想いがドラマティックに表現されていくのでした。

少々劇画っぽいでしたがそれぞれのピアニストたちの曲選びにも大変手がこんでいて中心のカザマ・ジンと言う青年はまだ16歳でフランスの養蜂家の息子で正規の音楽教育を受けて来ず大ピアニストの推薦文で登場してきます。その推薦文は

皆さんに、カザマ・ジンをお贈りする。文字通り、彼は「ギフト」である。恐らくは、天から我々への。だが勘違いしてはいけない。試されているのは彼ではなく、私であり、皆さんなのだ。
彼を『体験』すればお分かりになるだろうが、彼は決して甘い恩寵なのではない。彼は劇薬なのだ。
中には彼を嫌悪し、憎悪し、拒絶する者もいるだろう。しかし、それもまた彼の真実であり、彼を『体験』する者の中にある真実なのだ。
彼を本物の『ギフト』とするか、それとも『災厄』にしてしまうのかは、、皆さん、いや、我々にかかっている。ユウジ・フォン・ホフマン


このような推薦状から始まって行くピアノ・コンクール、沢山の作曲家が登場し、現代のピアニストの皆さんのレベルの高さに圧倒される、まるでそこで聴いているような錯覚に陥りそうになる楽しい小説でした。

そして『罪の声』、こちらは1980年前後、関西の方で菓子メーカー等が脅迫誘拐事件が起こり、未解決で時効になりました事件を作者が推理小説にして、ある大手新聞記者が国際的に捌いて行く内容です。

よく出来ています。あの頃のことがこちらもリアルに蘇えってきました。

小説家の手腕に脱帽です。

さて、少し休んで朝食は鏡開きでお汁粉に致しましょうか・・・。
Commented by k_hankichi at 2017-01-11 07:33
手応えのある作品でしたよね!
もう鏡開きですね!あっという間に過ぎ去った正月!
Commented by Oyo- at 2017-01-11 20:09 x
はんきちさま いつもいつもご紹介ありがとうございます^^
読書の醍醐味で気分転換出来ました(*^^)v
Commented by k_hankichi at 2017-01-19 20:14
恩田陸の『蜜蜂と遠雷』、今日、直木賞受賞が報じられましたね!めでたい!
Commented by madamegrimm at 2017-01-19 20:57
はんきちさま ほんと!!!今知りました^^ merci!!!
by madamegrimm | 2017-01-11 00:28 | 人間 | Comments(4)