昨日のコンサートから
2016年 10月 17日
舞台には6つの譜面台が置かれています。
あれ?6人も参加されるのかしら・・・
始まりました。弓乃氏一人が後ろの方の譜面台から弾き始めたのです。
音はむむむ、東洋的響き、日本の仏教よりもどちらかといえば東南アジア的響き、譜面台を数分ヴァイオリンで弾いては次へ移り、段々と音もエスカレートしていきます。
クライマックスの前方真ん中の譜面に辿り着いたときは音の頂点へ・・・。
現代作曲家・松下功(1951~)とおっしゃる方の『マントラ』という作品です。
プログラムによりますと無伴奏ヴァイオリンのために2001年に書かれ仏教の理念に関わる作品で、生きることの苦悩から逃れ、安らぎを得るための‘祈り’を音にしたためたいという思いで作曲したことが記されています。
マントラとはサンスクリット語で真言の意だそうです。
この日の曲目は他にプーランクのヴァイオリンとピアノのためのソナタ、かなり激しい曲です。
デュオのモーツアルトを一曲。
グリーグのヴァイオリンソナタ第3番ハ長調作品45、民族的な強烈な演奏で幕を閉じました。
アンコールもお得意のフォーレなどありましたが、いつもと違う趣向が目につきました。
満席、ブラボーの声・・・演奏家の極みでいらっしゃいました。
お疲れ様でした。