お洒落な小説を読む
2016年 06月 02日
『マチネの終わりに』平野啓一郎著(毎日新聞出版)という題名通り、昨夜読み終わり少々センチメンタルな思ひに浸っております。
パリのサル・プレイエルの音楽会場、今は確か改築しているはず・・・、クラシックギターのアンドレ・セゴビアやナルシソ・イエペスの音が響きます。このお話では蒔野聡史の響き、天才ギタリストとして育てられた彼の内面の葛藤、その付き人であった早苗。
洋子という国際的に活躍の現代を生きる美しき女性との恋愛物語は、疲れを恐れない現代社会の間での戦いともいえるスケールの大きな小説でした。
この物語の見せ場と申しましょうか、人間の嫉妬心の凄まじさに少し違和感がなきにしもでしたが、よく考えると愛の深さはこのような形にも今の社会では、ありうるのかなーとも思い直したりしている私です。
著者の平野氏の立ち位置は現代社会の人間の奥深さを追求しようとしている姿が垣間見られます。
後半はニューヨークのセントラルパークが出てきて、ニューヨークも行ってみたいひとつになりましたが、もう夢の世界、空白を満たさなければ・・・。
お洒落なお話でした。
サイン入りの本!字もステキです。
おようさんのもの、サイン入り!これもすばらしい~!