ブラームスのSymphony No.2を聞きながら思うこと
2014年 09月 16日
カール・ベーム指揮ウイーンフィルのブラームス・交響曲第2番を聞きながらいろいろの事が頭を霞め、ぼんやりとこのシンフォニーに浸っています。
幾つになっても人間の苦悩はあり、ブラームスの一生も波風の中、音楽という仕組みを使って一人の人間の感情を表現していく様は私たちに力を与えてくれます。
こちらの曲もアルプスの山々に囲まれたリヒテンタール(光の谷)の地に触発された静かな環境で一気に作曲された作品だそうです。
ブラームスの田園交響曲とも言われベートーヴェンと違って自然描写は少なく、人間の憂いや寂しさ厳しさが表現されています。
初演は1877年12月30日ウイーンでハンス・リヒター指揮で行われ大成功を収めました。
今の気持に慰めを感じます。
先日、Zeitungの写真に日本のアルプス『谷川岳』が美しく載っていました。
丁度今読んでいる文庫本、『素数の音楽』という題名にひかれ新刊山積みの中から求め、数学の世界が解らない中にも数学者の歴史が垣間見られ、素数がかなでる複雑な音をリーマン(1826~66)という素晴らしい数学者が考えつき、まだ読んでいる途中ではありますが、数学をするという美的な経験と、音楽を聴くという美的な経験にはかなり通じるものがある。とこの本は云っております。
そして、「その考えが、調和の取れた形でまとまっているかどうかをみればよい。美しいかどうかが問題だ。」とも言っています。
こちら沢山の数学者がでてきます。古代ギリシャのエウクレイデス(素数が無数にあることを証明している)、フェルマー、ガウス(昔のドイツ10マルク紙幣の肖像)、メルセンヌ、オイラー、フーリエ、ディリクレ(何とメンデルスゾーンの妹の夫)、等々。
リーマンの臨界線という言葉があるようですが、この谷川岳のFotoを見ていると自然界の臨界線のように見えてくる私でした。
『素数の音楽』(新潮文庫)マーカス・デュ・ソートイ著、訳者・冨永星
いま読んでいる本と一致します(^・^)