心の深みの表現の難しさを
2014年 06月 24日
こんな時は本を読んで気を紛らわそうと古井由吉著『辻』(新潮文庫)を読んでいます。
短篇集で各編には題名の「辻」がでてきます。最後の「始まり」は凄い!
何故か肩が凝って来ました。
この方の文章は初めて出会った時、確か1970年頃、芥川賞がまだ私のこころでは日本で最高の賞と映っていた頃で恐る恐るページを捲ったものでした。
人間の内面の表現が独特で難しい方だなー、と。
久しぶりに近年の作品『辻』を読んでいまして人間の心の深みに何とも言えない男意気が感じられ、なるほど、このような方でいられたのだ・・とあらためて歳相応の深みにはまりました。
古井由吉氏はドイツ文学・詩などがご専門でいらっしゃるようですが、文体は日本の深い情景が景色と共に人間模様の深層心理に導かれる稀有な作家でいらっしゃる・・・気がいたします。
世の中は変わった人ばかり・・・。
やはりテレパシーでしょうか\(-o-)/