新春初読み『言葉と歩く日記』多和田葉子著、岩波新書
2014年 01月 09日
耳と目を同時に進行させていくには、どちらかを気抜きの状態にしないと、あぶはち取らずになってしまいます。
モーツアルトの音楽の方より、グルダの偉大さを再認識、何故彼があのように後半、帽子をかぶり、天衣無縫な姿になっていかれたのか、少し解るような気がいたします。性格にもよりますでしょうが、真の音楽家です。
聴いていると、オーケストラと指揮者アーノンクールの正統性と申しましょうか、一見、正反対のように感じられますが、とんでもない・・、グルダの磨き抜かれた音楽性とピッタリです。
そんな幸せ感の上に、私の好きな作家、多和田葉子さんの新刊をブログ友人より知り、早速手元に。
音楽をいったん中断し、ドイツ語と共に多和田氏のトーンに浸りました。
彼女は決して人を批判したり、侮ったりせず、各国々の言葉への思い入れは謙虚に、素早く日記に記録しながら楽しい比較文学にしていく素晴らしさには圧倒されるのでした。
音楽、文学は私にとってあらたなる課題です。
ワーグナーが大まじめに騎士物語を書いている『パルジファル』の上演の中の言葉・・・
「Durch Mitleid wissend, der reine Tor! (哀れみによって知恵を得ながら、純粋なる愚鈍者よ!)」多和田氏の訳。
ichかなー・・・。
これから小説も読もうと思います。
それから乙川氏の本も読みたいと思っているのですが、昨日のだんかいで売り切れがあちこち、中旬以降の再発刊のようです。最先端を行かれるmaru殿、これからもよろしくお願いしまーす^^
あ、そういえば聖徳太子も・・・(^-^)