東シナ海域問題から
2012年 09月 29日
この作家には何か惹かれるものがあり、楽しんで読んでいますが、やはり直木賞をとられた父上の白石一郎氏の作品「海狼伝」「海王伝」という作品があります。
まさに今話題の東シナ海の島々を巡る話で、記憶が甦ってきました。
白石父上は壱岐出身の方で海に詳しい環境で育っていらっしゃいます。
何処の国にも所属していない小さな島々での海賊同士の戦いで凄まじい命をかけた争いは男たちの性に読んでいて疲れ果てる程でした。
今日の他のZeitungでは村上春樹氏が東アジアの領土問題で寄稿していました。
この20年あまり東アジア地域に固有の文化圏が形成されてきたことに喜ばしい達成であったことを記し、感情や感動を共有しあえる人間同士だと認識した上で‘国境を越えた魂が行き来する道筋’と言っています。
彼は{「ねじまき鳥クロニクル」という小説の中で1939年に満州国とモンゴルとの間で起こった「ノモンハン戦争」を取り上げたことがある。それは国境線の紛争がもたらした、短いけれど熾烈な戦争だった。双方あわせて2万に近い数の兵士が命を失った。僕は小説を書いたあとでその地を訪れ、薬きょうや遺品がいまだに散らばる真ん中に立ち、「どうしてこんな何もない不毛な一片の土地を巡って、人々が意味もなく殺し合わなくてはならなかったか?」と、激しい無力感に襲われたものだった。}
そして{魂が行き来する道筋を塞いでしまってはならない。その道筋を作るために、多くの人々が長い歳月をかけ、血の滲むような努力を重ねてきたのだ。}と・・・。
今日の国連で中国は日清戦争の時まで遡ってあまりよくない言葉で尖閣諸島を主張しています。
この国は自民党が勢いをつけてきています。
どうか人々の今までの努力を無にしないでください・・・。